元花柱の女の子

31話 ページ34

五「じゃあ外に出ようか！」


「え゛」




皆がいるんじゃ…？




五「Aのはっきりとした実力はまだ皆知らない。合同任務の時もはっきりと本気は出してなかったんでしょ？それに交流会に出るなら皆にも知ってもらわないといけない。」





交流会は団体戦もあるからね、と五条先生は言った。










五「…おっ、やってるねぇ」




外に出れば皆がいて、パンダ先輩は釘崎さんを投げ飛ばしている。






「…何やってるんだろ」


五「受け身の練習だろうね〜」


禪「んあ？悟じゃん。Aもいるし」


五「やっ！今から僕とAで勝負するから審判して欲しくて」


狗「しゃけ」





訓練を中止してまで審判してくれるって、なんでそんなに優しいのかな…


皆、なんでなのかな…




伏「でも五条先生の場合、無限ありますよね？花宮にとっては不利なんじゃないですか？」



パ「なら、術式なし、Aの呪具なしのルールでいいんじゃないか？」




これ、呪具じゃないんだけど…





・


禪「始めっぞー」


五「手加減はいらないよ？」


「そちらこそ本気でかかってくれないと困ります」


五「ｸｸｸｯ…分かってるよ」




禪「始め！」



合図とともにお互いに動き出した。


最初に攻撃を仕掛けたのは私。




足元目掛けて蹴りを入れたけどそれは先生が飛んでかわされた。そのまま空中で私の肩に蹴りを入れる先生。


咄嗟に反応し受け身をとり、最小限に抑えた。

互いに攻撃を仕掛け、避けを繰り返した。






釘崎side



真希さん達と訓練を受けていると五条先生とあいつがいた。話を聞けば、勝負するから審判してくれとのこと。



ただでさえ訓練に出てないんだから、こてんぱんにされるがいいっ！たかが1級でも大した強さはないと思っていた私を殴りたい。2人の勝負を見ると私は目を大きくさせた。



釘「速い………レベルが違う…」



伏「元々格が違うんだよ。出会った時から強くて、俺とは何かが違った。更にレベルが上がってる、相当訓練してるんだろうな」



釘「っ…」




私の勝手な勘違いであいつを見下していた。私の方がよっぽど弱い。あいつの事を知ろうとしたことなんてなかった。




家族構成、誕生日、何が好きで何が嫌いなのか、どんな些細なことでも聞こうと。


でも、聞いても答えてくれないと思っていたから嫌悪感が増し、考えることを辞めてしまった。





今の私は、何をしている…？

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