元花柱の女の子

21話 ページ24

宿「断る。お前が死のうとまた俺の分身はまだ18ある。
しかし、この肉体は支配者はお前にある。変わりたいのならば変わるがいい」



「待って！そんなことしたらっ…」




宿儺の言葉を遮って私が言ってもまだなお続ける宿儺。




宿「だが、その前にそこにいる男のガキを殺す。
次にここにはいないあの釘崎(おんな)。あれは生きがいい。


そして最後にそこにいる女の方のガキ。
見る限り1番強い、殺りがいがあるからな」





虎「そんなこと絶対させねぇ」




宿「だろうな。だがもたもたしているとそれこそ仲間が死ぬぞ。」





ﾎﾞﾝ!


呪力を吐いただけで、ここまで…




虎「伏黒、花宮！釘崎連れて領域(ここ)から出ろ！3人が出るまで俺が食い止める、出たら合図でも何でもしてくれ。そしたら宿儺に変わる」



伏「特級相手に片手なんて無理がある！出来るわけねぇだろ！」




虎「見ろよ、多分あいつ楽しんでる。時間を稼ぐぐらいなんとかなるだろ。」



「でもっ！危な…」



虎「伏黒、花宮。頼む。」



ｸﾞｲｯ


「っ！」





伏黒さんが私の腕を引っ張りその場から離れた。


無言のまま走って、走って。




「虎杖さん、死ぬんだよ？いいの？それで。」


もうここまでされたら私はなんとも思わなくなり一緒に走った。



伏「『玉犬』釘崎を探せ！……信じるしかなかったんだよ。」


それだけ言うとまた無言になった。



「……いた。」




伏「蟇」


「待って、私が行く。……花の呼吸 参ノ型 花の龍舞」


釘「っ…！」



釘崎さんを捕まえてた呪霊を祓い姫抱きをした。




「…領域(ここ)から出るよ。」





そして私たちは領域内から出て、伏黒さんの玉犬が合図を出す。その間に酷い怪我をしている釘崎さんの手当てをした。



伊地知さんに連絡し、家入さんの元へ先に行くことになった。



伏「お前も一緒に戻れ。」


「はっ？…何言ってるのよ。私も残るから。」


伏「…」



なにか私が残っててまずいことなんてあるの？



虎杖さんを待ってる間、師範の言われていたことをまた思い出していた。






・

「どうして鬼に同情できるのですか？」


カ「鬼だって元々は人間だったわ。

中にはなりたくてなったわけじゃないって言う人もいるでしょう？鬼も人も助けたい。そう思うからかしら？」

・



あんないい人が鬼に殺られたら私はもう同情なんてしなかった。



許さない。



鬼は憎い生き物としか思えなかった。

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