元花柱の女の子

11話 ページ14

「いいよいいよ、家族との会話の方が気を遣わなくていいと思うから。」




虎「そう？じゃあ、ちょっと待ってて！」





家族…か。





「師範…」




なんで私はこんなに弱いんでしょうか…？




師範や、しのぶさんや、カナヲみたいに強くなりたいのに…




「会いたいなぁ。」





もう一度会えるのなら…。





待合室の端の方に座り顔を膝に埋めた。





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・



・





しばらくして、妙に看護師の人達が騒がしかった。



(どうしたんだろう…？)





すると虎杖さんの姿が見えた。



(…泣いてる？)





何はともあれ、今は話しかけれる空気じゃない。




もう少し待っておこうかな…








またしばらくすると、今度は伏黒さんが来た。





伏「指は？」




「…まだ聞けてない。聞ける雰囲気じゃない。」




伏「はぁ？聞ける聞けないの問題じゃねぇーだろ。



任務の内容を忘れたのか？あの呪物は持っておいたら危険な物なんだぞ！」





聞けるなら私はもう聞いていた…。


恐らく、彼の祖父は亡くなったんだと思う。






そんな時に私は話しかけれない。




だから弱いままなのかもしれない。



「……ごめんなさい」




私が謝ったあと、伏黒さんは頭をガシガシとかき「もういい。…とにかく行くぞ」と、スタスタと行ってしまった。





看護師と話している虎杖さんに近づき伏黒さんは言う。



伏「虎杖悠仁だな。」





だが私にはそんなことを聞く余裕なんてなく…






いつの間にか学校へ行くことに。



どうやら虎杖さんは指の入った箱だけを持っていたみたいで指本体は部活の先輩が持っていたらしい。





学校へ向かう途中も考え事ばかり。




誰かの役に立たないといけない。


誰かを助けないといけない。


誰かのために強くなければならない。



柱なんだから。



弱くてはダメ。









そうやって自分の心を傷つけて、いつか壊れるとも知らずに学校へ着く。






伏「虎杖、お前はここにいろ。」




虎「いや、俺も行く！会って数ヶ月だけど、大切な人達なんだ。」





こう言う人ほど、人の言うことを聞かない。


ならば、私が強く言わないと。




「虎杖さん。今あなたが行っても私たちの邪魔になるだけ。無駄死にしたい訳？




足でまといになるからここにいて……必ず助けてくるから。」









・補足・

Aちゃんの制服は野薔薇ちゃんと一緒です！


術式は五条先生の言う通り花の呼吸です！

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