元花柱の女の子

10話 ページ13

電話を終えた伏黒さんがこちらに来た。



伏「五条先生からの伝言、見つけるまで戻ってくるなだと。とりあえず一旦引き上げて明日またここに来るぞ。」



「……わかった。」





その日は何も得ることはなく終わった。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


次の日、もう一度私たちは学校へ来た。




「呪霊が多いな…」



伏「多分、指が無くなった影響だろうな。…次行くぞ。」



私たちがそんな会話をしながら歩いていると前から生徒がぞろぞろ走ってくるのが見える。




生徒「虎杖と先生が砲丸投げで勝負するってよ！」


生徒「まじかよ！見に行こうぜ！」






ふとそんな声が聞こえた。





「……」



先生と生徒の対決って凄いな…



気になるし、見に行ってみよ…






┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




結果的に言えばその虎杖という男の子は尋常ではない程のパワーを持っていた。





(…指探そ。)



そう思って行こうとすると、さっきの虎杖さんとすれ違った。





ﾊﾞﾁﾝｯ



「っ？！！？！」




こんな感覚は無惨以来。
凄くおぞましい気配が虎杖さんから感じた。




間違いない、指はあの子が持ってるっ…！





どうやら伏黒さんも気づいたようだった。





伏「おい、待て！って速！」




「(速っ…)ごめん、私先追いかけるから」



そう言い残し、全集中・常中を使って、全力で走った。





尋常ではない人とはいえ、柱には勝てないのは分かっている。


だから虎杖さんの後ろ姿が見えた時、私もスピードを緩めた。



すると彼は花屋さんに寄った。



「……？」





そんな疑問を抱えながらも、彼に話しかけてみることに。





「ねぇ、」



虎「うぉっ！びっくりしたー……ん？あんたさっきまで学校にいた人だよね？」



「…よく覚えてるね、ちょっとあなたに用があって」




虎「あー、悪ぃ。今から急いで行かなきゃ行けないとことあるからまた今度でいい？」



…都合悪いのかな。
けど今逃がしたらあとが大変になる。




「大事なことなの。そこへ行ってからでもいいから。」




虎「んー…分かった！」






この時、私は彼は善人だと思った。




ただの感かもしれないけど…。




そして彼の目的地とは病院だった。




虎「俺のじいちゃんが入院しているんだ。すっごい元気だけど。」



「そう…なんだ。じゃあ私、外で待っておくね。」



虎「え、初対面だけどせっかくなんだしじいちゃんに顔見せてあげてよ！じいちゃんも喜ぶと思うし！」

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