元花柱の女の子

42話 ページ47

狗「しゃけいくら、明太子れ」


「…？帳？！」



特級の次は2重帳。


帳は基本1つで充分だ。





でもなぜ2重帳…？




“「呪霊と組んだのだ！」”




まさかっ…！



そうなれば今すごくまずい状況だ





狗「…高菜？」



「…すみません狗巻先輩。恐らく今想像しているよりまずい状況です…。先輩は誰かと合流して、この呪霊を祓って貰えますか？」




顔を真っ青にしている私を見て、何かを察した先輩は了承してくれた。



「…絶対、死なないでくださいっ」



狗「しゃけ…！」




私はその場を離れ全速力で走った。




(どこっ…？どこにいる…？)




急げ…被害が出る前に…！





半「ほっほっほ…そんなに急いでどこへ行くのじゃ…？」



玉「ヒョッヒョッ」




「！！見つけたっ…」





上弦の鬼2体。



勝率は…0か。




自分の死はどうでもいい。何とか時間を稼いで絶対みんなを護るんだっ…




玉「久しぶりですねぇ小娘」



「…覚えてるんだ。相変わらず気持ち悪い。」



玉「黙れ！審美眼のない猿めが!!今度こそ殺してやるっ！！」



半「儂は初めましてじゃ…。上弦の鬼2体柱1人では勝てまい…」



玉「ヒョッヒョッ…！では殺す前に少々よろしいですか？今宵貴女方に是非とも私の作品を見ていただきたい！」






は？


作品？



てゆーか、完全に舐めにかかってる…





玉「こちら『子供たちの断末魔』で御座います！！」



半「美しいのう…」



「貴様っ…！……花の呼吸 伍ノ型 徒の芍薬」



ザクっ


玉「ヒョッヒョッこの程度では私を殺せやしません。


血気術 陣殺魚鱗」


「玖ノ型 風花乱舞!! 壱ノ型 紅炎華!!」





玖ノ型で攻撃をしのぎ、


壱ノ型で近くにいた半天狗の首を仕留めた…はずだった。





喜・怒「「分身だ！！」」



分身？


聞いてないっ…！！





「花の呼吸 参ノ型 花の龍舞」



喜「ｷﾞｬｨｨｨｨｨｨ!!!」




「っ！！」



堪えろっ…今気絶したらダメ！





「ゔっ…まだ！」




怒「お前が腹立たしい腹立たしい…」



ｶﾝｯｶﾝｯ



玉「ヒョッヒョッ…私を忘れて貰っては困りますぞ！」



玉壺に背を向けてたこともあり殴り飛ばされた。






ｺﾞﾝｯ




まだ、まだ諦めたくないっ…



まだ行けるっ…




頭からぽとぽとと血が流れるけど、何も感覚がなかった。






「花の呼吸 漆ノ型 花朧 捌ノ型 恋の花・乱」



今度こそ半天狗は仕留めた…はずだったのにまた分身された。

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