プロローグ ページ2
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ
と突然私の携帯電話が鳴り響いた…どうやらメールではなく電話らしい…ディスプレイに出た名前を見て私は『はぁ』と大きなため息をつき、仕方ないから電話に出ることにした
貴「もしも？」
？「おっ、良かった〜出てくれて助かったぜ」
ディスプレイに出ていたのは私の兄こと太刀川慶…どうしょうもない愚兄だ…その兄が突然電話してきた…普通にビックリしているが…要件を聞いてなかったと思い、話を戻した…
貴「お兄ちゃん…なんのよう？今日はボーダーの仕事で遅くなるんじゃなかったの？」
慶「実は折り行って話がある」
と突然あの愚兄の声が真剣味をおびたように聞こえた…
貴「なぁ〜に」
と私は適当に返事をした
慶「実は…大事なトリガーを自宅の机の上に置いたまま本部に来ちまったんだ！」
貴「…………は？」
と私はこいつは何を言っているだと思った…『トリガーを家に忘れた』ってことか？と考えたが本当かどうか確かめる為私は兄の部屋へ向かい…本来なら『ここ』に無いはずのものがあった…
貴「あったよ、確か…トリガーがなかったら仕事できないんじゃないの？」
慶「あぁ、そのことだけど…莉那がここまで届けに来るってはどうだ？いいアイデアだろ〜」
と浮かれていっているが…忘れてはいけない…愚兄がボーダー隊員だとしても私は『一般人』だ…愚兄のその言葉に私は異議を唱えた
貴「はぁぁぁぁ！届けないよ！私一般人だし！お兄ちゃんが中にいたとしても私は入れないよ！？」
と訴えた…だが流石馬鹿兄貴…こっちの言い分など全く聞いていなかったのか『それじゃあよろしくな〜』と言って電話切った…
その後この事でお兄ちゃん自身が後で責め立てられるとは今の私もお兄ちゃんも予想していなかった…
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作者名：雪原きらら | 作成日時：2022年10月27日 16時
