審神者は人喰い妖怪【刀剣乱舞】 (ページ2)

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プロローグページ2

ああ、

お腹がすいた。

ぐぅぐぅと、誰かの腹が鳴る。

もう何日もまともに、食べていない。

人気のない墓場で、一生懸命に土を掘る。

出てくるのは、
腐りかけの肉と、土を被った骨ぐらいだ。

それでもいい。

生きた人間を襲うよりも、ずっとこっちの方がいい。

墓場で、肉や骨に必死になってかじりつく。

すると、

自分の後ろで、土を踏む音が聞こえた。

あわて、振り向く。

立っていたのは、小綺麗なスーツを着た人間だった。

『どうか驚かないでください。あなた様が人でないことは、私にも解ります。』

人間は苦笑いしながら言った。

ー何用ですか？ー

私は、土だらけの口を拭いながら、人間に問うた。

『あなたの様な人をお探ししていました。

あなたにも合うような政府の仕事が、こちらにございますよ。

………審神者の務めを、是非。』

元々行く宛なんぞ、無かった。

こうして、人間に連れられ、私は新たに

「審神者」なる者として、生きていくこととなった。