行ってはいけない ページ3
小松田「本当にいいの？」
小松田さんが私に聞いた。
夜明け前だ。彼が心配するのも当然だろう。
貴女「余計な心配はさせたくありませんから。
あの子たちはきっと、私がいなくなるのかと心配してしまう。わがままで申し訳ないですが、そうなれば決心が鈍ってしまう」
小松田「余計な心配をかけるのは、きっと」
貴女「小松田さん、言伝よろしくお願いします」
朝起きたらいなくなっていた、の方が心配されるだろうという方は分かっていた。
だけどこうしなければ、上級生に感づかれる。
体裁ばかりの言葉を並べ、私は自我を通すのだ。
こんな私が、優しいわけがないだろうに。
.
.
.
山道の中、私は彼らとの待ち合わせ場所を目指していた。
山の麓にある町にあるという。そこからすぐに、天女が来るという裏裏裏山に遠回りをして行く。
数日前から、タソガレドキ配下にある忍者が麓の街に「裏裏裏山は長雨の影響で地盤が緩んで、土砂崩れが起きそうになっているから近寄らない方がいい」との噂を流してある。
当然、それは学園の耳にも入っていた。
学園長から暫くは山に近づくなどの話が出たので、彼らが山にやってくることはないだろう。
そんなことを考えていると、私の前に久しぶりに会う彼が立ち塞がる。
幽霊A『待って下さい』
貴女「……お前は、なぜここに。ミヨがいないことと、何か関係があるのか」
私は彼にそう聞いた。
学園の誰にも聞かなかったことだ。
最後にあったあの日から、ミヨが姿を絡ましている。
幽霊A『Aさん、引き返して下さい』
貴女「……は？」
幽霊A『お願いします、引き返して下さい。何も聞かんで、今すぐ学園に戻って下さい』
貴女「人を待たせているんだ。協力も要請した、今更引き下がれると思う？」
そういうと、彼は痺れを切らした様子で怒鳴る。
幽霊A『なんのために、ミヨが────』
貴女「何故そこで、ミヨの名前が出るんだ」
「あ」というように口を塞ぐ素振りをする彼に、私何かを隠していると確信し、彼を問い詰める。
貴女「何を知った」
幽霊A『言えません、だけどダメです。行っちゃいけない！』
.
貴女「ミヨは何処だ！！！！！」
,
幽霊A『戻れよ！風月A！！！！！』
怒号を返され、私は苛立ちのままに、彼を押し退けた。すうっと腕は抜けたが、数珠は彼を近寄らせない。
貴女「私は立ち止まらない。ミヨにも伝えておけ」
そういうと、彼はいなくなっていた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 490人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柑橘 - この作品が一番好きなんです！いつか最新される日を願っています…！ (3月13日 15時) (
レス) id: 9eaae6032f (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - 更新がありますように…！(*´･ω･) (6月11日 3時) (レス) @page26 id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん - 更新待機中(*・∀・)つ (5月24日 21時) (レス) @page26 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
光陰矢のごとし(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。個人的に天女ものが大好きでこの作品を読ませていただきましたが、とても読み応えがあって、続きが気になります笑これからも更新頑張ってください！！ (2023年1月2日 22時) (レス) @page26 id: 04bb5063ad (このIDを非表示/違反報告)
にょきにょき(プロフ) - コメント失礼します。3回ほど読み返しましたが設定から内容ストーリーも新鮮で斬新でとても好きです。下級生、くのたまちゃん達が好きなので読んでいてとても嬉しい？わくわくしております！主人公ちゃんには幸せになって欲しいと思いましたね← 更新応援しております！ (2022年9月25日 9時) (レス) id: 7282b40af5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅葉夜月 | 作成日時：2022年1月7日 1時
