ひとごろし ページ12
カッターナイフで切りつけられ、殴り返せば反撃にと突き飛ばされ岩場に体を打ち付ける。
水場に入ったことで、体が冷えていく。
夜の冷気が体を刺す。
痛い、と思うままなく殴られる。馬乗りになり、殴られ、蹴られる。
文香「わからせてやるよ」
カチカチ、と刃が出される音ともに、口の中に冷たい何かと金属の味が広がる。口の中にカッターナイフを突っ込まれた。
それを理解した瞬間、血の気が引く。
貴女「や、え゛、」
文香「あ？何言ってんのかワカンねぇよ」
貴女「やえ゛ろッッ！！！！！！」
そう言い、力の限りそいつを突き飛ばした。
口の端に熱が走る。
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彼女はそこにいた。
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ぐちゅりと血と肉が音を立てた。
血の気が引く感覚と、痙攣する喉奥。朱色が水に混ざっていく。
貴女「あ゛、ッひ、ぃ、ひっ、」
情緒がぐちゃぐちゃとかき混ぜられ、声も出なくなる。
口の端がピリピリと痛む。口を裂かれたのだろう。
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文香「クソア゛マ……！！！」
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体を動かそうと足掻く文香を見て、神が話しかける。
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神「ほら、殺さないと」
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どこまでもこいつは狂ってる。
私に彼女を殺させることを、楽しんでいる。
なんの躊躇いも罪悪感もない。
今だけは、苛立ちより、恐怖が勝つ。
渡され、握らされたナイフが鈍く光る。
その重さは、金属の重さではなく、命の重さだ。
.
神「君がここで引けば、彼女は学園へと辿り着く。
どうなると思う？見せてあげよう」
.
また流れていく記憶たち。
先生方に術をかけ、上級生に術をかけ、その他大人たちにも術をかける。
子供たちを殴り、蹴り、罵倒し、それを上級生にもさせる。くのたまたちも同様に酷いことをされる。
その中心で、あいつは笑っていた。
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貴女「殺さないと」
みてしまったんだ。
神「そうだよ、殺さないと」
あのこたちが、なぐられるのを。
貴女「あの子たちが」
あのこたちが、なきさけぶのを。
神「そうだよ、あの子達がひどい間に合うからね」
また、こわれてしまうのを。
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貴女「私が…………！！！！」
,
私が今殺さないと、そうなってしまう。
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そういい、ナイフを振り上げた。
,
.
,
.
『ダメだ！！！！！！Aッッ！！！！！！』
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革ベルト
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柑橘 - この作品が一番好きなんです！いつか最新される日を願っています…！ (3月13日 15時) (
レス) id: 9eaae6032f (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - 更新がありますように…！(*´･ω･) (6月11日 3時) (レス) @page26 id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん - 更新待機中(*・∀・)つ (5月24日 21時) (レス) @page26 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
光陰矢のごとし(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。個人的に天女ものが大好きでこの作品を読ませていただきましたが、とても読み応えがあって、続きが気になります笑これからも更新頑張ってください！！ (2023年1月2日 22時) (レス) @page26 id: 04bb5063ad (このIDを非表示/違反報告)
にょきにょき(プロフ) - コメント失礼します。3回ほど読み返しましたが設定から内容ストーリーも新鮮で斬新でとても好きです。下級生、くのたまちゃん達が好きなので読んでいてとても嬉しい？わくわくしております！主人公ちゃんには幸せになって欲しいと思いましたね← 更新応援しております！ (2022年9月25日 9時) (レス) id: 7282b40af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉夜月 | 作成日時：2022年1月7日 1時
