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じ「Aちゃん、大丈夫?とりあえず今みんなに説明してきたから、ゆっくり休んでて」
『ありがとう、』
私が小さい頃からそうだった。珠紀にぃは、私のことを安心させてくれる。私の感じている不安を、無くそうと努力してくれている。
そんな珠紀にぃの努力に、私は甘えてばかりだ。
じ「じゃあ、颯斗ちょっとだけ一緒に居てあげて」
う「おうよ」
少しだけ気まずい雰囲気になる。
う「いつも俺でごめんね」
謝らないでほしい。
う「Aさんにさっき、1人になった方がいいって言ったけど、やっぱり俺のそばにいて欲しいな。守るって約束したし、ね?」
そんなに私を心配しないでほしい。
う「…俺なんかが、珠紀や尚毅さんみたいにAさんを守れるかって言われたら自信ないけど、俺頑張るからさ」
私なんかに関わったら…
『…ごめんなさい。私、1人がいいです。颯斗さんや珠紀にぃ、尚毅は関係ないです。私の問題です』
驚いた顔をした颯斗さんを横目に、部屋を出る。
"カラフルピーチを抜けたい"
柚杏くんが休止する必要は無い。私が居なくなれば、きっといつもみんなが見てる"カラフルピーチ"になれるから。
私が…私が…
いなくなればいい。
なんで倉庫に隠れたかは分からない。
ただ、今はメンバーに…あの12人に会いたくなかった。
な「見つけた」
『ふぇっ!?』
な「ちっちゃい時、一緒にかくれんぼしたの覚えてる?その時Aはいつもここに隠れるから、勝負にならないって珠紀と笑い転げたんだよね。あの頃のAと変わってなくてよかった」
『な、なんで』
な「颯斗が顔面真っ青にしてリビング降りてきたんだよね。Aが部屋から出てってなんか1人がいいって言ってて…ってめっちゃ慌ててさ笑 やっぱり、Aは1人はダメ。こうやって思いつめちゃうでしょ?」
『グスッ…なおきぃ、ごめ…ん』
な「いいのいいの笑 涙拭いてみんなのとこ戻ろう?せっかくAが作ってくれたご飯冷めちゃったよ」
『先食べてて良かったのに…』
な「何言ってんの笑 決めたでしょ、ルール」
シェアハウスを始める時、みんなでルールを決めた。
1、みんながみんなを尊重すること
2、仕事は1人に押し付けないこと
3、何かあれば誰かに相談すること
4、隠し事はしないこと
5、夕飯はみんなで食べること
私の中の"カラフルピーチ"は、私も含めてだったみたい。
抜けるって何考えてたんだろ…笑
みんなに迷惑かけたこと、ちゃんと謝らないと。
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ちぇとぴ(プロフ) - 初めまして!この作品大好きでぶっ通しで読ませていただきました!良かったら更新して下さいませんか?泣 今後の雰囲気とうりとの関係がどうなるのか気になります泣 (1月9日 0時) (レス) @page5 id: 7dd1dfcea6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こまめ | 作成日時:2023年5月27日 8時