標的400 ページ14
骸「クローム、フラン。
僕の代わりに花村の見舞いに行きなさい。」
クロ「！」
フラン「えー、いいんですかー？」
骸「そわそわしている人間がそばにいては僕も気が休まりませんからね。
久しぶりの再会なのですから、キチンと顔を見せてきてはいかがですか。」
そう言って気を使えば、2人は嬉しそうに頷いて病室を去って行く。
その背中を見送りながらM・Mが言った。
M・M「まったく、嬉しそうな顔しちゃって。」
犬「あんなチンチクリンと会うだけでよくあそこまではしゃげるびょん」
千種「…犬、アイスを返してくれた相手にそういうの辞めなよ。」
犬「もともとあいつのせいで取られかけたんらっての！」
いつのまにか話題の中心は花村Aになって、僕は彼女のその不思議な人間性を垣間見る。
全くもって不思議だ。
いつのまにか人の心に入り、固く閉ざしたそれを…内側から優しく開かせてしまう。
才能なのか、はたまた努力する姿が心を動かすのかはわからないが…
それはD・スペードやバミューダたちの心さえも包み込み…希望を照らしてきた。
そして、僕も彼らと同じように懐柔されかかっている1人なのかもしれない。
今ならば彼女の体も能力も楽に奪い、操れるというのに…そんな気がまったく起こらないのだから。
骸(マフィアを壊す…彼女と目的が一致しているのならば、今は手を出すべきではないのかもしれませんね。)
そんな結論を出した僕に千種が質問をする。
千種「骸様。1つ質問があるのですが…」
骸「おや、なんでしょう。」
千種「代理戦争3日目、骸様はわざわざ沢田綱吉たちと共闘してまで花村を助けられました。
なぜ敵であった彼女に手を貸したのですか？」
犬「普段の骸様ならそんなことしないびょん！」
その質問内容に1度ゆっくり瞬きをして、僕は愛想のような笑みを浮かべた。
骸「簡単なことですよ。
彼女はクロームの、そしてフランの成長に必要不可欠な存在。
ならばその貴重な人材をむざむざ捨て置くわけにもいかないでしょう。」
そう建前を述べ、僕は今度こそ自然な微笑を口元に浮かべる。
骸(それに…)
それに、一心同体であったクロームを通して僕は知っていた。花村Aがどういう人間で、クロームがどれだけ彼女を愛しているのかを。
骸「クフフ…」
もう1人の自分であったクロームが守りたいと思った者…それを僕も守りたいと思った
なんて、少々ベタ過ぎますかね。
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・(プロフ) - ブーメラン星さん» コメントありがとうございます！少しずつ修正更新してますのでよければ引き続きお付き合いください！ (2021年11月1日 19時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ブーメラン星(プロフ) - 更新めっちゃ嬉しいです！ (2021年10月31日 18時) (レス) id: fa47968adb (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - そういやちゃんと言ってないな。続編できてます！！ (2017年8月19日 0時) (レス) id: 2f2452dfbd (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» ありがとうございます！結果としてABCになりましたのでご報告をば。続編できてますのでおヒマな時にどうぞ！ (2017年8月19日 0時) (レス) id: 2f2452dfbd (このIDを非表示/違反報告)
しらす - らっくさんの作品ですから、らっくさんが良いと思う方に作品を進めていけばいいのではないでしょうかo(^▽^)o 確かに 今の題名だと略し方が分かりづらくなる ところありますね… ABCって略し方、なかなか綺麗にまとまってて私は好きです！ (2017年8月18日 6時) (レス) id: 3d84dab3ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2017年7月20日 21時
