上司様の暇つぶし 2 ページ10
お昼の正午。
相変わらずビデオカメラを手放さない白蘭はひたすらオレが仕事している様子を撮り続けている。
貴「…それ、すげーストレスなんだけど。」
ギロ、と睨みながら注意するけど
白蘭には効かない。
白蘭「なら、もう仕事ほっぽってボクと遊ぼうよ。
上司のボクが許可するからさ♪」
貴「そしたら、アンタの代わりにオレが片付けてるこの書類誰がやるんだよ。」
白蘭「正チャンにでもやらせちゃえば?」
この人は親友をなんだと思ってるんだよ…。
貴「…研究で忙しい彼にそんなことさせられないでしょう。
とりあえずカメラしまえ。」
白蘭「取材拒否は受け付けないって。」
カメラを奪おうとするけど
白蘭にひょいっとよけられて、それは叶わなかった。
貴「はぁ…もういいや。」
アホに構うだけ時間の無駄だ。
そう気づいたオレは白蘭の存在を完全に無視することにした。
白蘭「Aちゃん、今はどんな業務をしてるのかなー?」
貴「…。」
オレに取材する白蘭には目を向けず、ただただ書類の文章を目で追う。
白蘭「Aちゃん、尊敬する上司はいますかー?」
とりあえずお前ではない、とツッコミたくなるのを我慢していると
不意に頬に柔らかい感覚。
書類から顔を上げると、そこにはSな笑顔を浮かべる白蘭がいた。
白蘭「Aちゃん、無視は酷いと思うな。」
貴「…部下の気を引くために頬にキスをする、アンタの思考回路も相当酷いぞ。」
白蘭「気を引くためだけじゃなくて、好きだからだよ。」
貴「はいはい、冗談はいいから。
あ、もう昼休みじゃん。
飯食いに行こーっと。」
書類と白蘭を部屋に置いていって、オレは外にご飯を食べに行く。
白蘭「…冗談じゃないんだけどな。」
出ていった部屋の中から、白蘭のちょっと悔しそうな声がしたけど
オレはそれに気づかないふりをした。
上司様の暇つぶし 3→←上司様の暇つぶし 1(未来編:白蘭)
107人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らっく(プロフ) - 香坂さん» コメントありがとうございます!URLリンクつけてないんであまり見つからない短編集をよくぞ発見してくださりました!どうぞゆっくりご覧ください(^^) (2016年11月6日 11時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
香坂 - 空いてる時間に見てたら見つけました!短編集とか俺得…! のんびり読まさせてもらいますね(*´ω`*) (2016年11月6日 0時) (レス) id: cc9bfb9dd8 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 未来編における10年後花村ちゃんが出るのはこれで最後です。リクありがとうございました!! (2016年10月23日 23時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 花奈さん» リクありがとうございます!では、継承式編が終わったあとの物語としてこちらに書かせていただきます。ですが、まだ本編の継承式編が終わっておりませんのでしばしお待ちくださいませ…! (2016年10月23日 8時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
花奈 - らっくさん» ありがとうございます!!(*゚▽゚*)花村ちゃんとヴァリアー(特にベル)の日常のお話が読みたいです!継承式編が終わった後でも未来のことでもいいのでお願いします!! (2016年10月22日 19時) (レス) id: dfc8978d27 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2016年10月21日 17時