【REBORN!】自由奔放すぎる男装少女の短編集のようです。

未来の大空へ 4 ページ44

フラン「ゲロッ」



音とともにフランがカエル頭を押さえながらうずくまる。



それをよく見ると…後頭部には殴られてへこんだ跡。




そして、足元のフランを見下ろす トンファーを構えた雲雀さんの姿。






雲雀「さすが六道骸の部下だね。

人のものにセクハラするのやめてくれない？」





そう言って、雲雀さんはオレを自分の腕の中へと収めた。




それから逃れる勇気もないオレは、彼の顔を見上げて震えながら許しを請う。




貴「ひ、雲雀さん…あの、この度は多大なるご迷惑をおかけしまして…」





ミルフィオーレがボンゴレ殲滅を開始した直後。

敵であった虹の守護者に接触を図ってきたこの人を、オレは思いっきり負かしてしまったことがある。



しかも、過去の自分がすごくお世話になってしまったみたいだし…。




貴(下手なこと言ったら…殺される)




そんな予感を感じながら雲雀さんに両手を合わせて謝ると、なぜか彼は笑った。





雲雀「そうだね。この10年、君には迷惑かけられっぱなしだよ。

告白の返事もしないまま消えるし、かと思えば敵になってるし、過去の君も僕より強くてむかつくし。」




心にグサグサと言葉が刺さって、さっきのフランの時とは違う痛みを感じる。





貴「ほ、本当にごめんなさい…。」




うつむきがちに謝ると、雲雀さんがオレの顎に指を添えて
見つめあうように顔を上げさせられる。




雲雀「…へえ、反省してるんだ？」



貴「そ、そりゃもう！」



慌ててそう答えると、雲雀さんは口角を上げながら言った。




雲雀「なら、今度は逃げないで
ちゃんと返事…聞かせてくれるよね？」



貴「…へ？」



雲雀「告白の返事。もう10年も待ったんだから、今聞かせてよ。

まあ、答えは１つだと思うけど。」




そう言い放った雲雀さんの眼光は

中学時代に服装違反をしていたオレを追いかけるときと同じくらい鋭い。




…獲物を狩るときの目だ。





貴(こ…断ったら殺される…！！)






そう確信しながらも、彼に恋愛感情を抱かないオレは肯定することもできない。




貴「…え、と…」




夜の炎を使ったら逃げ切れるかどうかを必死に演算していると、
雲雀さんの背後に…デカいハリセンが見えた。





貴「…え。」




フランがそれを両手に持ち、思いっきり振り上げる。



そして…雲雀さんが気づく間もなく それを振り下ろした。





フラン「アンタこそ、人のものにセクハラしないでくださーい。」

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