【REBORN!】自由奔放すぎる男装少女の短編集のようです。

未来の大空へ 2 ページ42

貴「…皆…」




涙を拭いながらそう呟けば、こちらに駆けてきたメンバーが
オレの少し前で足を止める。




守護者や女子はもちろん、過去のオレと敵対したビアンキさんとフゥ太や
大きくなったフラン…初対面のスパナなど



この戦いを支えてくれたたくさんの人がオレを見ていて…




思わず、体が震える。






貴「あ…えっと…」






急に、皆がオレを受け入れてくれるか不安になって…何を言えばいいのかわからなくなる。




それでも…上擦りそうになる声で必死に言葉を紡いだ。






貴「オレ…こんなに世界規模で騒ぎ起こして…自由奔放に事態をかき回して…」





皆が黙って耳を傾けてくれている。


ツナとリボーンさんが微笑んで見守っていてくれている。





……ねえ、期待していいのかな。








貴「君たちを何度も傷つけたオレに、もうこんなことを言う資格はないってわかってる。

…でも、最後に１つだけ我が儘を言わせてほしい。」





強張る体…こぼれそうになる涙。


それらに負けないように、オレははっきりと口を開く。






この期待が、的外れでないことを願って。







貴「オレと…また友達(ファミリー)になってくれませんか…！」








心の底からそう叫び、その回答に怯えながらも皆の表情を見据える。






その顔は…オレが想像していたよりもずっと穏やかで、優しかった。








山本「おう！人生懸けて守ってくれたダチを、誰が１人にするかよ。」



了平「お前のような熱い魂を持つ者を拒む理由がない！！」



獄寺「またいなくなるとか抜かしたらぶん殴ってやるところだったぜ。」



ハル「離れていっても、ずっと探し続けますから！！」



ビアンキ「最後なんかじゃなくて…これから何度でも、我が儘を言って甘えていいのよ。」





笑顔でそう言ってくれた『仲間』に、案の定オレは号泣してしまって…






皆はうつむいて涙を拭うオレにハンカチを差し出したり、頭をなでたり


それぞれが思い思いの方法でオレを労って慰めてくれる。







10年前と何も変わらない温かさ。




…ずっと求めていたものを
オレはやっと取り戻すことができたような気がした。

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