【REBORN!】自由奔放すぎる男装少女の短編集のようです。

虹との再会 3 ページ16

貴｢…あと何回オレは、こんなことしないといけないんでしょうね。｣






横向きに倒れている僕の顔に、Aが優しく触れた。








貴｢…ツナを殺して、貴方たちに憎まれて、
アルコバレーノも見殺しにして…




…何度自分の心を押し殺せば、この悪夢は終わるんだろう…
あと何回苦しめば…終わらせられるんだよ…！｣









涙まじりの、悲痛な叫び。





その声は静かな路地に少しだけ反響する。








声を出したいのに、口を動かす力さえ残っていない。





もう、意識を保つのも限界に近い。








貴｢…なんて言ったって、しょうがないですけどね。
自分で選んだ道ですから。


これからもオレはボンゴレを消していきます。｣









Aの手が顔から離れた。


名残惜しい体温が去っていく。





もう、別れの時はすぐそこに迫っていた。









貴｢…全ては、貴方たちの未来のために。｣









そう呟いて、離れていく足音。







僕はその後を追うこともできない。









…待ちなよ。

やっと見つけたんだ、僕の大切な人。









もう、いなくならないでよ。









そんな声を出す力もなく、僕の意識は闇に落ちていった。









(大空に浮かんでは消える、気まぐれな虹。


そんな虹みたいな君は、また僕の手の届かないところに行ってしまうんだ。)

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