【REBORN!】自由奔放すぎる男装少女の短編集のようです。

虹との再会 1（未来編:10年後雲雀） ページ14

10年後雲雀side





イタリア。
街灯の光も届かない暗い路地。





『敵』となった彼女と僕は、月明かりに照らされた。







貴｢…今夜は満月ですね。｣





10年前とほとんど変わらない姿の彼女がそう呟く。









雲雀｢…君、どういうことだい。
行方不明になったと思ったら、ミルフィオーレにいるなんて。｣







数日前に沢田綱吉を殺したA。





そんな彼女に、今夜僕は接触を図った。









…彼女の真意を確かめたかったから。









貴｢どういうことって言われましても…
これがオレの意志ですよ。｣







ずっと無表情なままのAが淡々とそう答える。




こういうところは、変わってしまったね。



昔はウザイくらいに騒がしい奴だったのに。







厚い雲が月を隠す。


真っ暗になったことで、彼女の表情はさらに読めなくなった。








雲雀｢そんな説明で納得するわけ無いでしょ？
…まぁ、いい。
君を風紀財団へと連行する。｣






トンファーを取り出す僕。



昔のAならビクッとするのに、そんな様子もなく彼女は炎を出す。



本当にもう、昔の彼女とは別人みたいだ。









雲雀｢…虹の守護者の実力、
試させてもらうよ。｣








トンファーと匣を構える僕。




彼女も幻覚でナイフを作り出す。








雲が風に流され、月が再び僕らを照らした
その瞬間。







僕たちの戦闘は始まりを告げた。

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