検索窓
今日:25 hit、昨日:70 hit、合計:313,580 hit

標的115 ページ28

骸side




話を一旦終えた僕たちはテーブルにつき、花村が買ってきた食事を食べ始める。




自分の分の夕食も買ってきていた花村は僕の正面に座っていた。




骸(クロームも花村と食事をしたいでしょうが…今夜だけは我慢してもらいましょう。)





そう思いながら僕は食事を続け、花村の言葉に耳を傾ける。




彼女の話した内容は、沢田綱吉の継承式が催されること。

シモンファミリーというマフィアの連中と友人であること。

そして…加藤ジュリーという男が、クロームをストーカーしていたことだった。





貴「…で、一応注意はしておいたんですけど
またクロームちゃんをストーカーしてたらオレに言ってください。

赤髪で、メガネとヒゲが特徴的な男です。」




花村の言葉を頭に入れていると、ガツガツと弁当を食べていた犬が口を開く。




犬「バカ女の尻を追っかけるなんて、アホな奴らびょん。」



貴「そんなこと言うなって。
…チャラいけど、根はいい奴なんだよ。
君たちの食生活を心配してたし。

……でも…」




苦笑いしていた花村の表情が不意に曇り始めた。




気になった僕は箸を止めて言葉を促す。




骸「…なにか、その男に引っかかることがあるのですか?」



僕がそう尋ねると、花村は一度僕の顔を見てから…小さく首を横に振った。




貴「…いえ、なんでもありません!」





パッと笑った花村の笑顔がそれ以上の詮索をやめさせる。



花村が話すべきでないと判断したのならば、僕はそれに従うだけだ。





骸「…そうですか。
とりあえず、クロームにはその男に気をつけるように言っておきましょう。」




そう返事をすると花村はコクリと頷いてみせた。




そのまま話は、彼女の学校生活へと移行する。




貴「今日は部活動の見学に行ったんですけど、まず野球部にシモンの薫って奴がいて…」




箸を置いて楽しそうにそう話す花村の表情は、
未来での『虹の守護者』の勇ましいものではなく
年相応の、中学生の優しい顔。





骸(結局マフィアと離れることはできていないようですが…楽しんでいるようですね。)





マフィアと離れられたようなら今のうちに黒曜に勧誘しようと考えていたのですが…



どうやら今日は難しそうだ。









骸(…まあ、たまにはこんな食事を楽しむのも悪くはない。)





誰かと食卓を囲む…賑やかな食事。






その居心地は少しむず痒いけれど…なぜか、僕の心を少しだけ緩ませた。

標的116→←標的114



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (251 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
295人がお気に入り
設定タグ:REBORN , 逆ハー , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。