1話 ページ2
side you
朝起きて1番最初にすること、
『オイコラ、何で人の布団に居んねん。離れやがれ』
何故か俺の布団に入って寝てやがる幹部の誰かを起こす、もしくは、刀を持つこと。
ちなみに後者が一番だった日はここ最近ない。
俺の腹に腕を回し、すやすやと気持ち良さそうに寝ている奴には悪いが、俺はこういうパターンが多すぎて慣れているから抜ける。
気持ち良さそうに寝ているというのに、起こすのは気が引ける。
布団から出て刀に手を伸ばし、刀を腰に挿して位置を微調整する。
そんなことをしていると、俺の部屋の襖がすぱぁん!と快音響かせ開けられた。
?「あれ、起きとる。」
『おうシッマ、丁度ええとこ来たじゃねぇか。』
お前の後輩どうにかしてくれ、と言わずとも察して動き、シッマの後輩…もといショッピを起こした。
syp「なんすか、クソ先輩…」
kn「何でお前がAの部屋居んねん。」
syp「最近任務で忙しくて疲れてたからです。あわよくばAさんの寝言聞きたかったです。(即答)」
後半が不純だったから、刀を鞘をつけたまんま腰から抜いてショッピの頭を叩く。
「いたっ」と聞こえ、それに続いて豪快な笑い声が屋敷に響く。
今日も今日とて、俺の仲間は変わらず楽しそうだ。
.
.
『今日も早いな、トントン』
大広間の襖を開ければ、すぐさま目に映る真っ赤な袴に俺は反射でそう言う。
だが、いつもはすぐ返ってくる声が無く、不安になる。
いつも真っ直ぐに伸びた背筋は、今日はだらしなく曲げられている。
俺は眉を顰め、トントンに近づく。
トントンの前に腰を降ろすと、安定した寝息が聞こえてきた。
『何や、寝とるのか。』
俺はそう言って、何か掛けてやれるものがないか探す。
たが、掛けてやれそうなのは今俺の羽織だけだった。
俺は躊躇いなく脱いでトントンに掛けた。
組一番の働き者であるトントンが、居なくなったらどうなるか分からない。
トントンが寝ているときは起こさないように静かに過ごす、と暗黙のルールが出来ているほどだ。
『いつもお疲れ様。今日はたくさん寝てや。』
俺はそう呟いて、その辺に散乱している書類を整頓していくらか持ち、大広間を出た。
出そうになる欠伸を噛み殺して、無駄にデカい屋敷の廊下を歩いて、アイツらが居るであろう部屋に向かう。
自分が、背を向けている部屋で赤面し悶ている奴が居るとも知らずに。
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かれーるぅ。 - 神作品をありがとうございます!!!!(初コメですすいません)番外編とかないですか!?病帰様! (7月30日 6時) (レス) @page25 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
澪夜(プロフ) - 三日月さん» 結婚…。それができる歳になっていたら考えましょうかね。作品を見てくださりありがとうございます。頑張ります (2022年5月1日 19時) (レス) id: 18b1647a7b (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - あっ、、、好きです!結婚してくださ(((((バカヤロウ 更新頑張ってください! (2022年5月1日 19時) (レス) @page17 id: 918b15eb68 (このIDを非表示/違反報告)
澪夜(プロフ) - ちーずたわーさん» 作者なので異論は俺が認めます。俺は、天才ではなく天災です。更新頑張ります (2022年3月19日 9時) (レス) id: 18b1647a7b (このIDを非表示/違反報告)
ちーずたわー - ..........天才ですか?天才だわ。天才ですね。←異論は認めません←調子乗りましたすみません。更新頑張って下さいm(_ _)m (2022年3月19日 0時) (レス) @page4 id: be110f4d7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:病帰-yamiki- | 作成日時:2022年3月18日 5時