【男主】代表取締役のお兄様【kgm】 (ページ6)

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ハヤトすいません、頼み事をしてもよろしいですか?
何だよ急に
ハヤト忘れ物をしてしまって、もし良ければ持ってきてほしいです
何忘れたんだよ
ハヤト玄関にカバンが一つ置かれているかと…
分かった。できるだけすぐに行く

という会話をLINEでして、ハヤトに指定された住所の場所に来たわけなんだが…。

「あれ、社長今ろふまおの収録じゃないの？」

「社長が遅刻！？珍し！」

見知らぬ女性に行く手を塞がれ、目の前にあるビルに入ろうにも入れない。

スマホでハヤトに連絡を入れようとすれば2人は俺の手を取ってビルの中に引き入れた。

「仕方ないな〜。私達がスタジオまで一緒に行ってあげる！」

「今回だけだよー」

返答する暇なく連れて行かれ、典型的なオフィスビルの風景が流れていく。

ハヤト、頼む助けてくれ。腰が痛い。(185cm)

「しつれーしまーす！」

「社長連れてきたよー！」

そう言って入る2人に部屋に入れられれば、部屋の中の全員の視線がこっちを向く。
その視線の1つに見慣れたミルクティー色。

「「「「「…えっ」」」」」
「兄さん！？」

『頼むからもう忘れ物はしないでくれ、ハヤト』

「「「「「社長のお兄様/お兄さん！？」」」」」

「取り敢えず葉加瀬さん達は兄さんの手を離してください！不破さんはそこから一歩も動かないで！！D、これ使えるな…じゃない！！！」

俺に駆け寄ってきたハヤトはそう言いながら俺の手にあるカバンを受け取り「何処か痛くないですか？腰すごい角度になってましたけど」と聞いてきた。

『だいぶ、腰が痛い』

「社長のお兄様ごめんなさーい！！！」
「そっくりすぎて疑いもしなかった…。ごめんなさい…」

『や、別に…ハヤトに忘れ物渡せたし』

「「お兄様好き！！！」」

「私の兄さんですけど！？」

「「社長のお兄様は私達のお兄様！！」」

「どういう理論ですかそれ！！！」

俺を挟んで言い合いを始める3人は周りを置いていっていることに気づく様子はない。

「社長のお兄さーん！こっちこっち」

呼ばれた方を向けば、銀髪に赤と紫のメッシュという何とも派手な髪型をしている男。
…出来れば関わりたくない。

「アニキめっちゃ嫌そうな顔されてますよ」

「社長もあんな顔することあるんかな」

「能天気すぎない？」

「不、破、さ、ん？私の兄さんに何をしようとしていたんですか？」

「あっやべ」