【男主】代表取締役のお兄様【kgm】 (ページ38)

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『〜〜〜〜、〜〜〜〜』

「〜〜？〜〜〜」

「〜〜〜〜。〜〜〜、〜〜」

遠くで3人が会話しているのを眺めながら、その場の雰囲気が華やかな様子に悔しさを覚える。

「なんか、ミルクティー色に近い人が集まったすね」

叶さんに着いてきたという葛葉さんは私の隣に座ってそんなことを言った。

「ははwよく見ればそうですね」

でも、なんだろう…。

「叶さん、あんなに身長低かったですか…？」

「いやいや、社長のオニーサン達がデカいだけ」

190cmのオリバーさんと、187cmの兄様と、175cmの叶さん。

「3人で真ん中の兄様と叶さんを比べても、12cm差ですもんね。小さくも見えるか…」

「でっか」

にしても…。

「「あそこだけ空気違う/ちげぇ…」」

…。

「「ですよね！？/っスよね！？」」

何と言うか、あそこだけ空気が違う。
あそこは誰も触れてはいけない綺麗な空気が流れてる。
乱したものはエントランスに居る全員に◯されるような…。

「というか、3人共私服が私服に見えないのは私だけですか？といっても、兄様はいつもアレですけど…」

「なんか…上流階級の人たちって感じ、っすね…」

「本当に上流階級の人が言います？」

「いやそれ言うなら社長もじゃね」

「…確かに」

コーヒーを飲みながらそう言い、兄様が話し終えるのを見守る。

「「というか/つーか、」」

じっ、と兄様を見つめていた故の結論を口にする。

「「本題終わってますよね/終わってるっすね」」

兄様の顔が仕事(ビジネス)の顔じゃない。私事(プライベート)の顔をしている。

取り敢えず言いたいのは

「兄様可愛い」

「っwww社長ってほんとにオニーサン好きなんすね」

「えぇ、それはもう。配信では話してない、話せない話もたくさんありますよ」

家での兄様の様子を話せと言われたら一週間は話せます。…兄様の"1日"の様子を、です。

「例えば？」

「高校時代に友人が巫山戯てエントリーしたミスコンに女装して出て優勝しちゃったこととか」

「他には？」

「小さい頃、お父様にスイーツが好きなことを言い出せなくて、でも性格がアレなのでお父様は甘いものが好きじゃないと勘違いしてて。食後の甘いものを食べずに食卓を立っていたこととか」

「お〜、ちゃんとガキ」

過去の思い出を回顧しながら話していると、叶さんと兄様がこっちにやって来て話に入ってくる。
傾く日に笑いながら、話を続けた。