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「兄さん、久々にカード見に行きませんか?」

久々の休日にハヤトに持ち掛けられた誘い。
黙肯し、支度をし始めた。

支度と言っても、部屋着から外着に着替えて必要なものをクラッチバッグに入れるだけ。
特に時間を掛けるようなものではない。

「兄さん、支度…」

ひょこ、と顔を出したハヤトが俺を見て、ピシという効果音を出して固まる。

「兄様、それ…」

『ん、これか?伊達眼鏡だから気にするな。目が悪くなったとかじゃない』

「いや、そういうことじゃなくて。兄様、眼鏡するとだいぶ可愛らしい顔立ちになりますね…」

『そうか?まぁ良いが。支度出来たなら行くぞ』

そう言って車の鍵を握る。
一応ハヤトも免許は持っているが、免許を取って以来運転していないという、ドが付く程のペーパードライバーであるため、いつも俺が運転する。

「今日も誰かに会うんですかねぇ」

『会うとしたら…築か?』

「チャイカさんも有り得ますね。あとオリバーさんも」

最早出掛け先で誰かと会うのが普通になり始め、予想ゲームが始まる始末。

『さて、何軒行く?』

「最低3ですかね」

『OK,6行くぞ』

「流石兄様です」

そう言って微笑むハヤトの頭を撫で、玄関へ足を向けた。










.










『6人乗りで良かったな』

「そうですね…w」

ミラー越しに後ろに目を向ければ、賑やかな車内が目に入る。

「しっかし並ぶと見分けつかねぇな、お前ら」

「何回見ても慣れませんよ、お二人のそっくり度合い」

「何で俺も乗ってんのこれ」

さっき可能性として出した3人が、後部座席に乗っていた。

「こんな偶然もあるんですね」

「偶然が過ぎる」

「いやだから何で俺も乗ってんの」

後部座席に3人、運転席に兄様、助手席はもちろん私。
割とカオスなメンツで行くカード屋巡り。

『ま、飽きることは無いだろ』

「それもそうですね」

「まさか加賀美兄弟と会うとは…。少し思ってた」

「少し思った時点でフラグ立ってた」

「逃げられない定なんですかね、これ」

パックを剥きながら話す3人に乗じて自分も買ったパックを剥き始める。
割と躊躇のない様子に笑いながらも、自分は開けずに取っておく。
兄様とパック剥きをしたいため、車内では絶対にパックに触らないようにしている。

「ってか、Aは普通に運転できるんだな」

『運転できて損はないだろ』

「まぁ、そのおかげで俺達が今楽できてるし」

兄様は楽させようとして同乗を許したわけではないと思いますけどね。

【切り抜き】お兄様のファンマと愛称を募集し始める社長とドーナツを届けに来て拗ねちゃったお兄様【加賀美兄弟/2j3j】→←【切り抜き】ぽやぽや治安悪めお兄様(寝起き)と素が出る社長【加賀美兄弟/2j3j】



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書籍姫(プロフ) - わぁ...好きです...応援させていただきます!! (11月18日 19時) (レス) id: b249051f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病帰-yamiki- | 作成日時:2023年11月17日 4時

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