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「兄様、お酒強すぎません…?」

何でロックで飲んでるのに全然酔わないんですか…!
お湯割りとかソーダ割ならまだしも、ロックですよ?!

『いや、全然酔ってるけど』

「何処がです!?」

『ハヤトにいつもありがとな、って言えるくらいには』

「あ、酔ってますね。それと、こちらこそです」

兄様、お酒の力が無いと素直になれないの可愛い…。
これは、使えるかもしれない。

「兄様は顔に出ないタイプなんですね」

『まぁ…そのせいで酒飲まされて肝臓終わってるけどな』

「兄様に酒飲ませた輩は誰ですか?こ……処刑してきます」

『いや変わってねぇんだよ』

いやいや、変わりますよ。
56すは罪に問われますが、処刑は既に罪が決まっている方にされる処罰。
だいぶ違うでしょう?

『ま、どっちにしろ俺と酒飲むのを投げてまでやることか?』

「いえ、兄様とやることの方が大事です。最近お互い忙しくて15時間ほど顔を合わせないのはザラですし」

『仕事してるだけだろ…』

最近、クリスマスが近いということで繁忙期になっている会社。
兄様は経費の算出、私は取引先との会議と互いの仕事に追われ、昼休みなどに会うことは困難になっていた。
良かった、兄様と同居してて。

「兄様、私今とても幸せなんですよ」

『何だよ突然』

「毎日兄様と会えて、話せて、今はお酒を飲むことが出来ている。こんなに幸せなこと、無いです」

『…そうか。なら俺も幸せだな』

「え?」

『ハヤトが幸せなら、俺も幸せだからな』

「兄様っ…!」

それを言うなら、私の幸せも兄様の幸せですよ。

『ハヤトが俺の弟で良かった』

目を伏せ、微笑む兄様にじわっと来るものがある。

「私も、兄様が私の兄で良かったです」

毎日、どこかで兄様が私の兄で良かったと思う瞬間がある。
今、過去最高でそう思っている。

「…ところで兄様」

『ん?』

「兄様に縁談が来たらどうします?」

そう言うと、兄様は口に含んでいたウイスキーを嚥下して考える素振りを見せる。

『…別に何もしない。結婚願望ないからな、俺』

「そうですか」

言えない、兄様とお父様達が連絡が繋がっていなくて、私に兄様の縁談の話が来ていることなんて…!

『そんなこと聞いて急にどうした?』

「兄様が結婚してしまったらこの広い家に一人になるのか…、と思いまして」

『?結婚しないが』

「え?」

『言っただろ、何もしないって』

そんなのありですか…?
いやまぁでも、安心しました。

【切り抜き】ぽやぽや治安悪めお兄様(寝起き)と素が出る社長【加賀美兄弟/2j3j】→←【切り抜き】誕生日に怒涛のお兄様愛を"少し"見せる社長【加賀美兄弟/2j3j】



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書籍姫(プロフ) - わぁ...好きです...応援させていただきます!! (11月18日 19時) (レス) id: b249051f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病帰-yamiki- | 作成日時:2023年11月17日 4時

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