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好きなものが9つ ページ9

『…まさか女が男にセクハラするなんて思わんかった』

そう言いながら、俺の隣に座る奴の肩に頭を乗せた。
ソイツはチュッパチャプスを噛んでいた。

…飴は噛むもんじゃねぇぞ。

「叶とかに任せれば?」

『いや、アレを他の奴に任せるのは嫌や。もし新人の方に行ってみろ。何されるか分かんねぇぞ』

俺がそう言うと「何でこうも献身的なんかねぇ」と言われた。
献身的?ないない。俺は後輩想いなだけ。

「んで、どーすんの」

朱い目が俺を捉え、見下ろす。
乗せていた頭を上げて真正面から見つめ返せば、開いている口の両端に牙のような八重歯が覗く。

『…お前って吸血鬼みたいだよな』

そう言うと「あー、これ?」と口の端をぐいっと引っ張って八重歯を見せる。

「よく言われる」

『顔は良いくせに私服アレなんだもんな』

「服なんてどうでもいいだろ。家で楽に過ごせりゃ」

『…それ叶の私服見たことあるやつが言うことか?』

「アイツ普段からすぐにでも外出られる服だろ」

『それはそう』

白髪に赤眼という分かりやすいが故にイケメンにしか許されないルックスと女顔負けの白い肌を持つ、葛葉。
叶と仲が良く、店に来る時帰る時は大体一緒。
その為、叶とセットで扱われている。

『オフは完全に寝巻きだからな』

「…そう言えば、お前の私服見たことねぇ」

『当たり前やろ、見せてたまるか』

いや別に見られて恥ずかしい格好をしてるわけじゃない。

「何でだよ」

『襲われそう。特に叶』

「何、そんなにえ」

『言うなアホ!』

葛葉の頭を叩きながらそう言い、言葉を止めさせる。

いや、実際襲われそうかは知らん。
知らんけど、脚の露出がなんたら〜とか言うやん?(家では短パンの人)

『それに、野郎の寝巻きなんて見たい奴居らんやろ』

「Aのなら見てぇけど」

『絶対に見せねぇ』

そう言うと、葛葉が誰かに指名されたらしく翔が休憩室に入ってきた。

「あれ、A何でここに?」

『セクハラされて困ってたら葛葉が救出してくれた』

「セクハラ?ちょっとその話詳しく」

「ケツとか触られたんだってよ」

「ここはそういうお店じゃないんだけどな〜?よし、その人のとこ連れて行って。少し警告する」

『おう』

頼もしい支配人と後輩に感謝しながら、フロアへ出る。

「葛葉を指名したのはあの人」

「お、最近よく貢いでくれる人じゃん」

そう言って俺の後ろから離れていく葛葉。
密かに応援の言葉を言って、前を向いた。

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????(プロフ) - 待ってッッッ⁉︎ njsjライバーだけじゃなくてc|rのstrmさんまで出してくれるんですか、、、‼︎ しかもdrskとか需要ありまくり感謝ですm(_ _)m 最後の翔とのイチャコラてぇてぇもごちです これからも更新楽しみに待ってます(´∀`*) (11月1日 2時) (レス) @page33 id: f2ebaa7bc8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病帰-yamiki- | 作成日時:2023年9月28日 19時

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