好きなものが43つ ページ44
翔と共に店に行けば、当たり前だが誰も居ない。
休憩室にカバンを置くだけ置いて、翔の居る部屋に居座る。
俺が居るのを気にも留めることなく翔は仕事をし始めた。
顧客や売上の計算でもしてんだろうけど。
『…俺さぁ』
「んー？」
『翔もホストやれそうやと思うんよ』
カタカタとなっていたキーボードの作動音が消え、翔が俺を見た。
「…本気で言ってる？」
『顔ええし、気遣いできるし、話おもろいし』
「あー、ストップストップ。もういい」
お前肌の色白いから顔赤くなってんの分かりやすいぞ。
「…えぇ？アタシがホストやってるの想像できないんだけど」
『久々に聞いた、翔のアタシ』
「あー…最近ずっと僕だったからね」
苦笑しながらそう言い、仕事を再開する翔は「僕がホスト…？？？」と呟きながら眉間にシワを寄せていた。
「でもね、…ちょっと言葉が強いけどさ」
『ん？』
「最近ジジイのメカニズムが分かってきてるんだよね」
『…は？』
翔の言っている意味がわからず、訝しげな目を向ければ解説を入れられる。
「すごく長話したくなるんだけどね、そういうのって若い頃すごく鬱陶しいじゃん。だからグッと堪えてるんだけど。その過程でね、あんまり喋らないけど喋ってみたら凄く芯があって良い人って居るじゃん、その人が存在する理由が分かった」
『へぇ〜』
「その人はね、若い頃にされた長話が嫌だったことを覚えてて言わないようにしてると思うんだよね。だから、」
『わーったから、頼むから力説するな』
止めて仕事をするよう促せば、翔は少し渋い顔をしてから仕事に戻った。
「…ちなみにAって何歳までセーフティゾーン？」
『俺に一途であれば何歳でも』
「相も変わらず愛に飢えてるねぇ」
『愛に飢えてなかったらホストやってねぇよ』
俺がやってること全部、愛に飢えてるからやってることやし。
「まぁでも、愛があれば何でも良いってわけじゃないでしょ？」『ヒモ、ヤンヘラお断り』
「っwごめん、即答すぎて笑っちゃった」
ヒモとヤンヘラだけは嫌だ。
ヒモは普通に離れた時に金稼げなくて俺に縋ってくるのが目に見える。
ヤンヘラは扱いが面倒くさい、どっちかにしてくれ。
「じゃあどれでもない僕って優良物件じゃない？」
『サラが居るだろ』
「え、娘持ちダメ？」
『お前の実の娘じゃねぇだろ、しゃしゃんなカス』
「急にストレートな悪口」
実際は、2人でゆっくりできる時間が少なくなるからやけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 650人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
????(プロフ) - 待ってｯｯｯ⁉︎ njsjライバーだけじゃなくてc|rのstrmさんまで出してくれるんですか､､､‼︎ しかもdrskとか需要ありまくり感謝ですm(_ _)m 最後の翔とのイチャコラてぇてぇもごちです これからも更新楽しみに待ってます(´∀｀*) (11月1日 2時) (
レス) @page33 id: f2ebaa7bc8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：病帰-yamiki- | 作成日時：2023年9月28日 19時
