好きなものが25つ ページ26
店に行く途中、見かけた背中に抱きつく。
『けーのすけ〜』
「うぉっ!?何だよAかよ…」
長い髪を揺ら……
『髪が短い!?』
景の特徴の1つでもある長い髪がばっさりと切られており、短くなっている事に気づき、俺は素っ頓狂な声をあげた。
「お、気づいた?イメチェンしたんだけどどーよ」
『うーん……その髪型も似合ってるで。けど、見慣れてないのもあるかも知らんけど、俺は前の長い髪のが好きやな』
そう言うと、景は軽く俺を殴ってきた。
『何で殴んねん!!俺何もしてへんやろ!?』
「いいですよーだ。お前なんて知らね」
『はぁ!?じゃあ俺も景のことなんて知らねぇから』
クソガキのような対応の俺に、内心ウンザリする。
でも、言ってしまったからには訂正なんて出来ない。
景から離れて、店とは逆の道へと進んでいく。
もうええ、今日は店に出てやんねぇ。
今日、誰かオフのやつ居たっけ。と考えながら家へと向かう。
明日、翔に謝んねぇと。
.
「「「「「A/さんが来ない/来ねぇ!?」」」」」
今日店に出る全員に伝えれば、全員からそんな言葉が返された。
オフの日以外休んだことがないAを知ってたら、当たり前の反応だろうけど。
「何で?景くん、Aに何したの?」
「…」
くだらないこと過ぎて口を噤んでいると、晴が口を開く。
「どうせ髪のことでしょ」
その言葉に、唇を噛めば晴は溜息を吐いた。
「長尾ってAさんのこと何も知らないよね」
「は?」
晴は軽蔑したような目を俺に向けていて、喋ろうにも喋れなかった。
「Aさんは一つのことに拘らないし、執着することもないの。ただ、Aさんは軽薄な人じゃないからすぐに変える人でもない。自分の規律、意志に沿って行動してる。なのにお前はどう?人の意見に流されて、自分の意志はどこにあるの?」
核心を突く晴の言葉に、俺は顔を俯かせる。
「取り敢えず、今日はAが欠けた分働くよ。Aを欠けさせた代償は高くつくからね」
藤士郎にそう言われ、俺は頷いた。
「ほら、支度するよ!翔さんにAさんのこと伝えてくるから、みんなは支度してて!ほら晴くん行くよ!!」
「僕も!?」
藤士郎に連れて行かれた晴を見送り、頭を掻いた。
…晴よりAのこと知らねぇとか、先に好きになったのに何やってんだ俺。
「…っし!気合入れてきますかぁ」
頬を叩き、既に置かれていた服を手に取った。
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????(プロフ) - 待ってッッッ⁉︎ njsjライバーだけじゃなくてc|rのstrmさんまで出してくれるんですか、、、‼︎ しかもdrskとか需要ありまくり感謝ですm(_ _)m 最後の翔とのイチャコラてぇてぇもごちです これからも更新楽しみに待ってます(´∀`*) (11月1日 2時) (レス) @page33 id: f2ebaa7bc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:病帰-yamiki- | 作成日時:2023年9月28日 19時