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(仕掛けたのがFBIだったとして、FBIの指紋が残った盗聴器をライがわざわざを撃ち落とす意味が無い。それに盗聴器を撃ったら自分の居場所が気付かれるだろうし…まぁでも気づかれた所で700ヤードも離れてたなら大丈夫だったんだろうけど。…少なくとも毛利探偵に何かあるよなぁ。)
そんな事を考えて、行き着いた先は毛利探偵事務所。
特に依頼する事も思い付かないまま、コンコンコンと事務所のドアを叩いて中に入った。
そこにちょうど居合わせたのは小学生ぐらいの眼鏡の少年だった。
(テレビでは髭面のおじさんが映っていた筈だけど…。)
『…君が、毛利探偵?』
?「えっ、あ、…僕は違うよ。おじさんなら今出かけてるけど…おねーさん、事件の依頼…?」
少年はAの姿を上から下まで確認してから首を傾げた。
『あ、やっぱりそうだよね!因みに君、…小学生?』
?「うん、小学一年生だよ。ところでおねーさん、何か依頼がある訳じゃないの?」
少年の視線は真っ直ぐ、Aに注がれている。
『んー、依頼というか疑問があってね。』
探偵事務所を見回し、ふと、一枚の窓に目が行った。
『…その真ん中の窓ガラスだけ、新しいんだね。とっても綺麗。』
?「あ、僕が壊しちゃって…。」
少年は罰が悪そうに苦笑いをして、頭を掻いた。
『え!?体当たり…は、流石にしてないか。』
しゃがんで少年が怪我をしてないかを確認し、ホッと胸を撫で下ろす。
『って事は…もしや、怪力の持ち主…?』
?「あ、いや…サッカーボールを強く蹴りすぎてヒビ入っちゃって…。」
(この場所を見る絶好の位置はあそこの屋上。サッカーボールが2階の高さまで上がったとしても威力はないし、増してや小学一年生の力じゃ窓ガラスにヒビが入ること自体有り得ない。…もしかしてこの子…。)
目線を逸らす少年に、疑義の念を抱いた。
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作者名:シメ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b78ff5dd8c1/
作成日時:2021年6月27日 22時