【スタレ】『開拓日記』 (ページ24)

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ゲームに勝利したら、という前提があってこそとは言え、何だかお返しのスケールがデカくなりすぎてやいないかと、頭を抱える。

そんなAの心中を察してか否か、アベンチュリンはこう付け足した。

「これはあくまで"お返し"だ。君には受け取らない、という選択肢もある。僕はどちらでも構わない、君の意見を尊重しよう。…だから、君が選んでくれ」

彼と視線が交わる。明かりは点けているものの、光を絞っているため部屋は薄暗い。その中で、妖艶に光るその瞳に、思わず魅入られてしまう。

美しさと狂気(こわ)さを兼ね備えたこの瞳(め)には…どういうわけか、弱いんだ。

ぐ、と拳を握り、覚悟を決める。

『お返し、受け取るよ』

期待通りの答えだったのだろう＿＿いや、そう返ってくると分かっていたのかもしれない。

彼は口元に笑みを湛え、一言こう言った。

「…さぁ、ゲームを楽しもうか」

その顔は、いつも以上に鮮やかで、生き生きとして見えた。

＿＿＿さて、ゲームの勝敗や、如何に。