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ある人はスロット台_夢の並び変えに興じ、ある人は広場にある小ぢんまりとした楽器が陽気な音を奏でるステージの側でリズムに乗り、ある人はラッキールーレットと黄金ガチャマシンを行き来して、どちらをやるべきか考え(あぐ)ねている。

そんな黄金の刻、エディオンパークにて。


「やぁ、マイフレンド。こんなところで会えるなんて奇遇だね」


この場所に最も相応しいと言っても過言では無い人物__アベンチュリンは居た。手に何も持っていないところを見ると、彼自身も此処に着いたばかりなのかもしれない。

まぁ、そんなことはどうでも良くて。


『思いがけず、って訳じゃ無いよ。アベンチュリンなら此処に居るかな、って思って』


「へぇ、驚いた。…僕に会いたくて、此処へ?」


アベンチュリンは、エリア全体を見回しながら、「確かに、僕に合う場所だよね」と呟く。


「ただ、仕事に追われてて遊ぶ時間も無かったから、あまり此処へは寄っていないんだけど。今日もカンパニーへの定時連絡まで少し時間があったから、軽く覗きに来ただけで。そんなタイミングで会えるなんて、君は随分と運が良い」


『そうなんだ、なら良かった。はい、コレ』


手にしていた紙袋を、アベンチュリンの前へ突き出す。すると、アベンチュリンが首を傾げて言った。


「僕への用件は、紅茶を渡す事…だったのかい?」


どうやら、紙袋に記されていたブランドのロゴから中身を察したらしい。

彼の言葉に口で答える代わりに頷けば、彼は紙袋を受け取りながら呟いた。


「何か特別な事でも__あぁ、そういえば今日は」

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作者名:シメ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b78ff5dd8c1/  
作成日時:2024年2月1日 19時

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