Ep.2-3 ページ6
「じゃあ、…俺は、君の何なんだ?」
『さっきからどうしたの?』
「良いから答えろ。」
鋭い眼力に萎縮してしまう。
一つ溜息を溢して、渋々口を開いた。
『分かったよ…。
シュウが私にとってどういう存在か、ね…。
気の置けない友人、…かな?』
「…友人。そうか、君は友人にもキスをするのか。」
打って変わって落ち着いた表情になった彼は、
低い声でポツリと呟いた。
『え…?…アメリカ流の挨拶じゃないの?』
「は…なるほどな。」
髪をくしゃくしゃと弄ると、頭を押さえて彼は薄く笑った。
「アメリカではヨーロッパほどスキンシップは激しくないんだ。
だから、キスを…増してや唇にするのは、
愛しい相手に対してだけだ。そこは日本と同じだよ。」
顎を掴まれ、顔を固定された。
『…愛しい…?』
どういう意味だったっけ、と頭が真っ白になる。
そのまま、唇を唇で塞がれた。
「…君を愛している。」
顎から手が離され、彼の顔が退く。
『…え?』
状況が飲み込めずに彼を見つめた。
「俺は君を愛している。」
翠の双眸はAただ1人を捉えていた。
『い、いや、聞こえなかったわけじゃなくて…。』
震える声で何とか言葉を紡ぎ出す。
「すぐにとは言わない。…考えてみてくれ。」
そう言って踵を返し、その場から離れようとする。
何処かに消えて行ってしまいそうなその背を見て、
彼の服の裾を掴んで引き止めた。
「君が俺の事をそういう目で見て無かった事は理解した。
だが、すぐ振るのは流石に堪えるん…」
彼は振り向いて、目を丸くした。
『やだ。考える暇なんて、要らない。』
涙が溢れ出して止まらなかった。
「泣くほど嫌だったか?」
ゴシゴシと目を擦って、涙を拭いた。
『違う。だって、…答えなんて決まってるから。』
______彼と抱きついてキスを交わすまで、後数秒。
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作者名:シメ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b78ff5dd8c1/
作成日時:2021年5月15日 2時