【名探偵コナン】気紛れ［赤井秀一］〔短編集〕 (ページ41)

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Ep.5-3 ページ41

「なるほど。…でも、誤解ですよ。
僕が告白に応じたのは優しさ、というより…、
貴方が何者なのか気になったから…つまり、単なる好奇心。
不純な動機でむしろ申し訳ないぐらいです。」

Aの食べている様子を眺めながら、
彼はいつも通りコーヒーを口にした。

『好きな人に関心を持ってもらえるだけで嬉しいですよ。
それに罪悪感を持っているのは昴さんが優しい証拠です!』

うんうん、と自分の言った事に頷くと、彼は笑みを溢した。

「実を言うと、最初は勿論好奇心からだったんですが、
今ではAさんと出会えて良かったと思っています。
…良ければこの後、私の家に来ませんか?」

『…昴さんの、家…ですか?』

突然の提案に驚いて聞き返す。

「えぇ。無理でしたらまたの機会でも…。」

『いえ、…行きます。あ、でも連絡を入れても…』

誘いに応じる時、ふと、
脳裏にニット帽のアイツの顔が思い浮かんで携帯を開く。

「連絡?…どなたにですか?」

『あ…。いえ、やっぱり大丈夫です。』

「___そうですか?」

そういえば任務中か…なら、わざわざ連絡する必要ないな、
と携帯の電源を落とした。