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Ep.1-1 ページ2
『シュウ、起きて!』
彼の寝る部屋のカーテンを勢いよく開ける。
「うるせぇ…耳元で騒ぐな…。」
彼は低い声で唸り、光を避ける様に布団に潜った。
『口悪…ッ!折角来てあげたのに。』
「別に頼んでない…。」
『じゃあ仕事、遅刻しても良いんだ?』
「は…?今何時だ。」
布団の中で蠢いていた彼が、顔を覗かせる。
『8時ちょっと前。』
携帯のロック画面の時刻表示を見せると、
眉間に皺を寄せた。
「Shit!それを先に言え!」
盛大に舌打ちをして、飛び起きた。
洗面所へ向かい、顔や髪を整える。
あっという間ににいつもの服に着替え終えた。
改めてAを認識し、
いつもと同じ様に抱きついて、キスを交わした。
「今回は助かったが…朝といえど、
男の家に上がり込む癖は治した方が良いと思うぞ。」
そう言って、ワックスを塗った前髪を掻き上げる。
『別に癖じゃないし、
信用に足る人の家にしか行かないよ。』
「……なら良いが。」
壁に掛けてあった愛用のジャケットを身に纏う。
近くの椅子に座ってその一部始終を眺めた。
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作者名：シメ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b78ff5dd8c1/
作成日時：2021年5月15日 2時
