終 ページ47
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「すばるくーん、ただいまぁ」
今日も仕事終わってすばるくんにたっぷり甘やかしてもらおうって思ったのに、彼からの返事がない。
リビングには、ソファーに座るちっこい影。
「おーい、すばるくーん」
後ろから抱きついたら、小さくぼそっと聞こえた声。
「…隣」
たった一言やのに、それだけで喜んでしまう俺はやっぱりチョロいんかも知らん。
「んふふ、すばるくんお仕事お疲れ様」
「お前かて仕事終わりやろ」
すばるくんは、また村上くんと同じ会社で働いてる。
村上くんからも、会社からも、戻ってきて欲しいとずっと頼まれてたらしいねんけど。
元彼女さんがいる職場で働くことで、俺が嫌な思いをするんちゃうかって心配してくれてたらしい。
気にならんって言ったら嘘になるけど、そんなに必要とされている居場所をすばるくんが失ってしまうことの方が嫌やったから、お願いして職場に戻ってもらった。
「そう、仕事終わりやから、労わってー」
ソファーですばるくんの隣に座って、こうやって甘えられるなんて奇跡みたいで、なんかそれだけで泣きそうになる。
さんざん傷ついた。何回も泣いて、心だってボロボロやった。
自分が汚く見苦しく思えて、今にも崩れ落ちそうやった。
それでも、それでもやっぱりすばるくんが好きや。
この気持ちに絶対に嘘はないから。
「…すばるくん、シたい」
俺の部屋着を着て、俺と同じボディーソープの匂いがするすばるくんに、俺の匂いを押し付ける。
「…昨日もシたやんけ」
「分かってるよ」
今までずっと我慢してたんやもん。我儘くらい聞いてよ。
「…それでも、シたい」
End
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神流(プロフ) - 優花さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいですヽ(;▽;)ノまだまだ出始めの不束者ですがご愛読頂けると光栄です。新作を書き始めたところなので、そちらも是非チェックしてみてください(^^) (2018年4月30日 18時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 完結おめでとうございます。神流さんのすばくら大好きです!次回作も楽しみにしています。 (2018年4月28日 8時) (レス) id: fc2a36b4f9 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ジーナさんにご指摘頂くまで気付くことが出来ず、申し訳ありません。ご指摘頂きありがとうございます。続編については少し考えさせていただくことにします。 (2018年4月27日 0時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ですが、今回はあくまでセッションでの3人を見て連想した話なので、完全に影響を受けていないとは言えないかも知れませんが、私の連想を文字にした形です…。登場人物や相関図が被ってしまっているのは気付いており、本来ならどこかで説明するべきでした。 (2018年4月27日 0時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ジーナさん» はじめまして。ジーナさんが仰ったぴぃすさんは、私が名前を出すことすら烏滸がましいくらい尊敬している作者さんです。もちろん作品も読ませて頂いておりますし、私の作品の設定が似てると思われるのも納得できます。 (2018年4月27日 0時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神流 | 作成日時:2018年4月5日 19時