検索窓
今日:8 hit、昨日:22 hit、合計:116,675 hit

33 ページ34

.


「すばるが大倉の店に通うようになりだした時からちょっと怪しいなとは思っとった」


村上くんが何を話し始めるのか、不思議で少し怖かったけど、亮ちゃんに手を繋がれたままではこの場を立つことも出来んくて黙って話を聞く。


「普通の人やったら気にならへんけど、すばるが行きつけの店作るなんて、よっぽど気に入った古着の店か趣味のレコード店くらいやからな」


そうは言っても、それ位ですばるくんが俺のことを好きなんて根拠にはならへんやん。


そう思ってるのが顔に出てたんか、村上くんはさらに話を続ける。


「食に興味ないって豪語してるすばるが、大倉の店に通い出して、さらに本来人見知りやのに大倉と話すようになったなんて、考えられへんことやねん」


「…でも、すばるくんが俺のことを好きなんて素振り見せてくれたこと1回もないもん」


ちょっと拗ねたような口調になってしまった俺を見て村上くんはまた溜め息を吐く。


「それは、お前が鈍いだけちゃうか?」


すばるはあいつ自身が思ってるよりも単純やからなぁ、って村上くんは笑う。


そんなこと言われても納得なんて出来るわけない。


じゃあなんで俺に彼女とおるとこを見せたん?


なんで、別れてからも会いに来てくれへんの?


なんで、好きやって言ってくれへんかったん?


聞きたいことなんて、山ほどある。



.

34→←32



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (130 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
264人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

神流(プロフ) - 優花さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいですヽ(;▽;)ノまだまだ出始めの不束者ですがご愛読頂けると光栄です。新作を書き始めたところなので、そちらも是非チェックしてみてください(^^) (2018年4月30日 18時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
優花 - 完結おめでとうございます。神流さんのすばくら大好きです!次回作も楽しみにしています。 (2018年4月28日 8時) (レス) id: fc2a36b4f9 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ジーナさんにご指摘頂くまで気付くことが出来ず、申し訳ありません。ご指摘頂きありがとうございます。続編については少し考えさせていただくことにします。 (2018年4月27日 0時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ですが、今回はあくまでセッションでの3人を見て連想した話なので、完全に影響を受けていないとは言えないかも知れませんが、私の連想を文字にした形です…。登場人物や相関図が被ってしまっているのは気付いており、本来ならどこかで説明するべきでした。 (2018年4月27日 0時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ジーナさん» はじめまして。ジーナさんが仰ったぴぃすさんは、私が名前を出すことすら烏滸がましいくらい尊敬している作者さんです。もちろん作品も読ませて頂いておりますし、私の作品の設定が似てると思われるのも納得できます。 (2018年4月27日 0時) (レス) id: 88d8a22e68 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:神流 | 作成日時:2018年4月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。