高華の妖3

ヤン・クムジ2 ページ33

スウォンが私を探してる？

だからハクの人相書きがあっても私のはなかったのね

今はそれよりも

クムジ「お前が高華の幻妖ならばスウォン陛下に
お渡しせねばならんな」

A「私はこの阿波の生まれです
高華の幻妖という方は存じあげません」

クムジ「まぁ、それもそうか第一あの従者はヨナ姫と共に従者に連れ去れ殺されたと噂で聞いた
戯れが過ぎたな」

A「………」

クムジ「女は従順でいいこの赤毛の女のように震えていれば…」

クムジはヨナを見ると一瞬固まりヨナを突き放した

クムジ「赤毛の娘お前は阿波の人間か？」

ヨナ「はい」

クムジ「昔1度だけ緋龍城にてお前と同じ赤い髪を見たことがある
遠くから陽の光に反射するその髪の女の名はヨナ姫
年の頃ならお前と同じくらいだ
まさかお前か？」

ヨナは手をつき頭を下げた

ヨナ「私は阿波の貧しい商人の娘
ここで新しい仕事が頂けると聞いて参りました
赤い髪のお姫様は存じあげませんが…クムジ様のお仕事でそのお姫様となった方が宜しければ
ヨナ姫と名乗らせていただきます」

クムジ「ヨナ姫はお前のように仕事欲しさから
床に頭を擦りつけ俺の様な者に頭を垂れる
自尊心なき者ではないわ下賤め」

A「貴様ッ」

ヨナ「A…いいの」

クムジは去っていった

A「ユンお腹平気ですか？」

ユン「大丈夫だよもうか弱い美少女を蹴るなんて最低…！」

A「姫様…！脚が青くなってますよ、痛いですか？」

ヨナ「全然痛みなんて忘れてたわ」

ユン「面白くなってきたじゃない
俺は痛みは忘れないよ100倍にして返してやるからね」

A「100倍じゃ甘いですよ」

ユン「えっ」

A「生まれたことを後悔させてやります」

ユン「ヨナ俺今度からAのことお怒らせないようにする」

ヨナ「それもそうね」

A「？」

「さっきのクムジ様の話…」

「私達を売るって…」

一人の女性が扉を強く叩く

「出して！ここから出して！」

「無駄よ…私は2週間前からここに入れられてるわ
泣いたって叫んだって誰にも届かないわ
クムジ様にとって私らなんか金儲けの道具でしかないの
この街はずっとそういう所だったでしょう？」
　
ヨナ「変えたいと思ったことはない？」

「何を」

A「この街を…この街からヤン・クムジを退けてみんなが自由に暮らせる様に戦おうと思ったことはないですか？」

「何…？アンタ達本当にこの街の人間？」

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