高華の妖3

勇気の連鎖2 ページ29

A「姫様は死ぬ気ですか？」

ヨナ「！」

ユン「待ってよA！死ぬ気って…」

ハク「ユン、待て」

A「海賊だとバレたら身を守るすべを持たない貴女は九分九厘殺される
私やハクはお側にはいません
分かりますか？貴女を守る者がいないのです
しかも周りには大勢の敵貴女は人質どころか自分の身を守れるのですか？」

ヨナは唇を強く噛み締め黙り込む

A「戦場に立てば女や子供なんて関係ない
力がなければ死ぬ…相手によっては力があっても死ぬことだってあります
そんな中を貴女は行こうとしてます
だから貴女に聞く死ぬ気ですか？」

張り詰めた空気が船内を覆う

そんな中ヨナは口をあけた

ヨナ「私は確かにハクやAが居なければ自分の身を守るすべがないわ
もしかしたら死ぬ可能性もある」

A「分かってるなら」

ヨナ「でも！」

紅く光輝く目が真っ直ぐとAを見つめる

ヨナ「それは私が潜入しない理由にはならない！
私は阿波の民を助けるの！
もう決めた事を自分の状況が悪いからと言って諦めたりはしない！！」

A「ハァ…分かりました姫様の事は私が死んでも守ります」

ヨナ「A？」

A「ギガン船長私も姫様と一緒に潜入します」

シンア「……」

ギガン「確かにお前が行けば安心だ
それに成功すれば確実に女達を助けられる」

ジェハ「船長…」

ギガン「ただし作戦成功の為にもう１人くらい潜入させないと」

ハク「俺が」

キジャ「私が」

ギガン「言っておくが女装しても魅られる容姿の奴だよ」

キジャ「なんと！？」

ギガン「なにせクムジ自慢の商品だからね
他の女にひけを取らない美しいさじゃないと門前払いだろうさ」

ハク「俺が」

キジャ「私が」

ジェハ「僕が♡」

ギガン「人の話を聞いてないのか、まさかの自信か…ゴツいのがもう１人増えてるし
まぁムサイ男共の中で唯一可能なのは…」

ギガンはユンに視線を向けた

ユン「え？」

ギガン「お前なら機転もきくし火薬も扱えるだろ？」

ユン「ちょっと待ってよ！
ヨナとAが行くのにも反対してるのに！」

A「ユンが嫌ならしょうがないですね
火薬は私がユンから教わりますから」

ユン「……まぁ火薬を扱うなら俺が行くしかないよね」

ヨナ「ユン！」

ユン「面倒くさ！明日までに準備しなきゃ
ヨナ・A安心していいよ
俺負ける戦には出陣しない主義だから」

ギガン「取り引きは明後日
潜入作戦は明日決行だお前達作戦を練るよ」

「おーーー！！」

行かせて→←勇気の連鎖1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す