高華の妖3

戦準備１ ページ21

シンア「A」

A「どうしました？」

シンア「船が…港に集まってきてる…」

ジェハ「何隻だい？」

シンア「7…武器を持ってた人達が…乗ってる」

A「……ギガン船長を呼んできますね」

ギガン「クムジは徐々に戦力を増やしつつある
それは恐らくクムジにとって一番大事な取引が近くに控えているから」

地図を指さしながらギガンは言う

ギガン「戒帝国との間でね」

ヨナ「戒帝国…」

ギガン「と言っても阿波近くの一部の連中…クムジのお得意様と言った所さ」

ヨナ「一番大事な取引というのは？」

ギガン「人身売買さ」

ジェハ「主に女・子どもをね」

ギガン「奴らの目的はそれだけじゃない
集めた戦力で長年対峙してきた海賊…私らも確実に潰す気だよ」

「仕掛けましょうよ！こっちから！」

A「いや…それは駄目です
阿波の港で仕掛けたら罪のない民達まで危険に晒されますそれは絶対に避けないといけません」

地図を指さしながら考えるA

A「ヤン・クムジの船を襲うのは阿波と戒帝国の間のここの領域…ここが一番いいですね」

ジェハ「Aの言う通りだね問題はいつなんどき決行するかということと集められた女の子達がどの船に乗っているかだろうね」

ギガン「クムジは売買に使う人間をそのまま人質としても利用するだろうから無闇には手を出せない
何とか女達の安全を確保する方法は無いものか…」

「でも大事な取引って事はクムジも現場に来る可能性が高いって事だろ？
頭さえ探し出して踏んじまえば早いんじゃねぇか？」

A「クムジが取引現場に居たとしても簡単に表に出てくるとはない
船のどこかに隠れているのは確定です
それに武器を持った兵が沢山居るのは既にシンアが見ています
恐らくは雇われの兵でしょうけど雇い主であるクムジを守るのは当然の事
雇われ兵と片付けクムジを狩るとなると時間もかかります
頭を探すだけが解決ではありません」

「確かに…」

ギガン「なんにしろもう少し情報が必要だね
私らにとっても絶好の機会十数年この阿波の人間を虐げ腐った街にしたヤン・クムジと役人共をぶちのめしこの街に自由を取り戻す今度は私も剣を取ろう
最後まで私につけてきな小僧共！」

「おー！」

A「誰一人死なない作戦を考えないと」

Aは呟いていた

ヨナ「……」

Aは凄いな

私と変わらない女の子なのに

武器を扱えて作戦を考えれる知恵も持ってる

作戦を考えるAの姿

誰かに似ているような

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