高華の妖3

無力 ページ11

あの変態もう追いかけて来ないですね

ハク以外にも変態が居たとは驚きですね

もう関わりたくないですね

ハク「行こう姫さん」

ヨナ「えぇ」

A達が去っていく姿を見ていた緑髪の男

男は屋根から様子を見ていた

「ふ〜白龍がまた近くまで来たよ」

今はそれどころじゃないのに

これじゃあ彼らを海賊に勧誘出来ないじゃないか

でも僕は狙った獲物は逃さない

「悪いけどひつこいんだ 口説き直しだ」



壁に貼ってあるハクと緑髪の男の人相書き

ハクは自分の人相書きだけ破き捨てる

緑髪の男の人相書きを見ながら言うヨナ

ヨナ「この人が役人から女性を助けた人？」

ハク「そうっすね全く関わり合いのない人間だけど」

ヨナ「会ってみたいわ」

A「駄目ですよハクと同じで変態臭プンプンでしたから」

ユン「なにそれ！？目茶苦茶迷惑じゃん！？
雷獣以外にも居たんだねそういう人」

ハク「おいそれはどういう意味だ？」

「っ…っ…っ…」

聞こえてきたのは女の人の泣き声

A「さっきの役人が暴れてたお店ですね」

ヨナはお店の中に入っていった

ハク「姫さん！」

ユン「ヨナ！」

中には入ると男性と女性そして

女性が抱きかかえてる目を閉じた子供

ヨナ「あの…」

「動かないんです…子供が役人に歯向かって…殴られて…それきり動かないんです…」

Aは子どもの手を触り脈を測る

温もりを感じない…

A「残念ですが…」

Aは首を横に振った

あの時助けに入っていれば

ヨナ「ハク…A…どうすれば…どうすればあの人達を助けてあげられる…？」

ユン「ヨナ…今の俺らには何の力もない…」

ヨナ「分かってる…ユンでも私は無力であることに甘えてはいけない…この街が父上の時代から歪んでいるのなら…尚更…」

どうして？どうしてこんな事ができるの？

私は本当に何も出来ないの？

A「これを…」

Aは１枚の紙切れを渡した

「これは…」

A「この紙を現国王…スウォン陛下渡してください」

ヨナ「！？」

ハク「A…」

「そんな国王なんて…相手にしてもらえるわけ…」

A「妖の部族…部族長…ルイ・Aに言われて来たと言いなさい」

「あっ妖の部族！？」

A「それを言えば話を聞いてくれると思います
　そして王に事の経緯を全て話してください…
この子供の事も…この阿波で今まであったこと全部…私に出来る事はここまでです…」

「あっありがとうございます…」

男は深々と頭を下げた

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