あげる【 鶴蝶 】

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「 ──── 久しぶり〜！心配してたんだよ！大丈夫だった？ 」






顔や身体の傷がようやく癒え、学校に通わせてもらえることになった。

久々に登校すればあっという間に囲まれ、アレコレと聞かれて非常に困る。






『 ごめん、大丈夫だよ。
急な引越しだったから色々とバタバタしちゃって 』






鶴蝶さんにはこの言い訳で押し通せ、と言われた。


はじめこそ物珍しさで色々聞かれたけれど大して面白いものでもないと判断したのか、単純に興味が失せたのか。
放課後にはもう、前と変わらない日常に戻っていた。






( ･･･言えるわけがない )






未だに鶴蝶さん以外の男の人は怖いし、触れられようものなら震えが止まらなくなるし。

梵天の皆さんには少しずつ慣れてきたけれど 鶴蝶さんがそれをあまり良くは思ってないらしく、「慣れるな、アレに」とのこと。



変わらず接してくれる友達の存在がありがたい。






『 ごめん、休んでた間のノート貸してもらえないかな 』


「 いいよ〜 」


『 ありがとう、明日返すね 』


「 あ、そうだ。駅前にできたタピオカ屋さん行かない？ 」






･･･行きたい、けど。

私は鶴蝶さんに養ってもらってる身。勝手なことはできない。






『 行きたい、けどしばらくは行けないかも。
まだ色々バタバタしてて･･･ごめんね、落ち着いたら行きたい 』


「 そっかー。仕方ないね。落ち着いたら行こ！
ノートはいつでもいいからね〜 」


『 うん、ありがとう。助かるー 』






腫れ物に触れるかのような扱いをされるかと思っていたけど、みんな変わらず接してくれてありがたかった。








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