私はアナタ専用~Y.Hikaru~

Story＿２９ ページ29

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電車に乗り、ついた先は海で、7月でも少し風が冷たいと感じる。
でもなんで海に？



少し離れた階段に2人並んで座ると、しばらくして光さんが話し始める。





光『さっきさ、俺大丈夫って言ったけど、実はずっと気になってて。その男もAちゃんとデートするのかって思ったら嫌だなって…。

あと今日、俺の急な思いつきで誘っちゃったけど嫌じゃなかったかなって思ったりして…

なんか言う事ごちゃごちゃになってごめんね。』






え？

そんな素振り全然見せなかったし、急に場所変えるって言われたから正直嫌われたと思って怖かった。



でも光さんは、私のことを考えて静かな海に連れてきてくれたんだと、今は思う。

こうやってお互いにちゃんと話し合えるところ。




A『私もさっき、咄嗟に漫画の参考になるからって手繋ぎたいって言いましたけど、本当はそうじゃなくて、理由がなくても光さんと繋ぎたいって思ってた…ん、です……。』



自分で言ってだんだん恥ずかしくなってくる
もう、なんで言っちゃったんだろう？
気まずいし恥ずかしい……




光『えっ、あ、そうなんだ、、ありがとう。へへ


俺、それすっごい嬉しかったんだよね。

漫画の参考にって言われたときはありがたかったけど、でもさみしくて。Aちゃんの気持ちは関係なく、繋いでもらってるのかーって。』




A『違いますよ！そんな、気持ちもないのに自分から繋ぎに行くなんて無理ですよ。』




A/光『・・・』





光『え、それって…』

A『あーー、なんか海に入りたくなってきました！
どうですか？足だけでも。気持ちいですよきっと！』



“気持ちもないのに自分から繋ぎに行くなんて無理”
ってよく考えたら私が光さんに気持ちがあるって事になっちゃうよね？

私、光さんに告白しちゃった……？




光『…うん、そうだね、それもいいけどお腹空かない？近くのイタリア料理ですごい美味しいお店知ってるから行こうよ。どう？』



A『はい！行きたいです。ちょうどお腹空いてたので。』




〜♪




A『あ、、また私ですね、すみません…』



光さんは手でどうぞとジェスチャーして、すみませんと言う私に優しい笑顔で大丈夫と言うと、少し伏目がちな表情になった。

光さんは私にずっと遠慮してる気がする。
光さんの気持ちをもっと知りたいのに……

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