私はアナタ専用~Y.Hikaru~

Story＿８ ページ8

ここのアパート少し古いから苗字付きなんだよね


ん〜っと、昨日の方の苗字は…






“八乙女”さん……？


私が好きな漫画の作者と同じ苗字！
もし光さんだったらどうしよう…




緊張から出てきたつばを飲み込み

ゆっくりとインターホンを押す。



ピンポーン＿＿

私が押したと同時に響く軽快な音。



しばらくして『はい』と言いながらドアが開く。

やっぱり、苗字が一緒だと意識しちゃうから
顔ばっかり見ちゃって言葉が出ない




八乙女『あ、昨日の……


えっと、、顔に何か付いてる？』



顔？何も付いてないけど…
なんで？



はっ！



A『いえ！何もついてません！
ごめんなさい、ずっと見ちゃって…』


あぁ、恥ずかしいよ
まだ作者の方って決まった訳じゃないのにドキドキしてる



A『あ、えっと改めて、隣に住んできたAです。これ、地元の山梨のぶどうなんです。もし良かったら食べてください』


八乙女『本当に？ありがとう、いただきます。
こちらこそよろしく』

笑っている時に見える八重歯が何だか良い


A『はい！迷惑とかかけたらすいません…。』


八乙女『いえいえ、俺も迷惑かけるかもだから…

って、もう昨日かけちゃったんだけどね、苦笑


まぁ、これからお互いよろしく』



A『はい、お願いします！』




ガチャ＿＿






良い人だな〜、ちょっと喋っただけでも人柄が現れるよね。








ここのアパート2階建てで入れる人は6人で少なめだから全員に挨拶したけど、やっぱりみんな良い人！

優しくて優しくて…ずっとここに居たいと思っちゃったぐらい。





.



スーパーの帰り道、公園を見つけてブランコに乗って休憩中。




やっぱり今日はお出掛けしようかな。
天気がすごくいいし、カフェとか行ってゆっくりしよ。

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