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『 っ、……ひょん、』
「 ………、」
寝室の扉を開けて、出掛ける準備をしているジミニヒョンを呼ぶ。
だけどひょんは、返事をしてくれなくて、僕のほうを見てくれなくて、また胸が痛くなった。
無視をされたのも、初めてだ。
でもこういう風にされるくらい、僕が悪いことしちゃったんだ。
『 じ、みに、ひょ、』
「 ……なに、僕もう行くから離して 」
『 っ、』
ぎゅうって、ジミニヒョンにしがみつくみたいに抱きつく。
行かないで。
テヒョンさんのところには、行かないで。
僕と一緒にいて。
テヒョンさんに恋人がいることわかってるけど、それでも嫌だ。
こんな雰囲気のまま、他の人のところに行かないで。
「 遅れるから、離して 」
『 ごめ、っ、…ごめんな、さい、っ 』
「 何が？僕はテヒョンアのところに行くから、Aくんはあの可愛い子とお話してなよ 」
『 っ、』
久しぶりにAくんって、呼ばれた。
恋人になる前の呼び方。
もうお前とは別れるつもりだからな、ってこと？
そんなの、そんなの嫌だ。
『 ごめ、っぅ、ごめ、なさ、ぃ、ッ 』
「 …泣きたいのは僕なんだけど 」
『 っぐす、ッ、ごめ、っ、う〜、っ 』
泣きたいのはジミニヒョンだって、わかってる。
それでも涙が止まらない。
ジミニヒョンがいなくなるって、ジミニヒョンに嫌われたって、それは嫌なの。
僕が、悪いんだけど。
お前が悪いくせに、って思われてるかもしれないけど、嫌だ。
「 ……僕が話しかけても、ちっとも僕のほう見なかったのはAくんじゃん 」
『 っ、う"ん、』
「 ずっと、ず〜っと女の子と連絡しててさ、…今日もずっと携帯見てるし、最近寝る前もそうじゃん 」
ジミニヒョン、さっきまであんなに怖い声してたのに、だんだん悲しそうな声になってきた。
ぎゅうって、ひょんのお腹にある僕の手を握られる。
「 Aくんは、元々女の子好きだし、…やっぱり女の子のほうがいいのかなとか、」
『 っ、そんな、こと、っ 』
「 わかんないじゃん、….今日、デートできるかな、って思ったのに、」
小さな声で、そう言われる。
ジミニヒョンのこと、悲しませちゃった。
怒らせたし、悲しませたし、僕最低だ。
自分のことばっかりでジミニヒョンのこと全然考えてなかった。
連絡返さなきゃ、早く返事しなきゃ、って。
逆の状況になったら、不安になるのは僕も一緒なのに。
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swlc(プロフ) - 完結おめでとうございます！おとこのことか今でも時々見返してるくらい大好きです！楽しみにしてます！！ (2021年8月13日 21時) (
レス) id: 9c8ae16837 (このIDを非表示/違反報告)
ふじ(プロフ) - 完結おめでとうございます！田中さんの作品大好きです！！次の作品も楽しみです！ (2021年8月13日 19時) (レス) id: f54e110bf7 (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - 完結おめでとうございます！！いつも楽しく読ませていただきました！ (2021年8月13日 19時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し(プロフ) - うわああああ！！完結おめでとうございます！次も楽しみにしています！ (2021年8月13日 18時) (レス) id: d4b8790329 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - ochonokoさん» ぐ、、、まって、、、書きたかった、、、すみまけん書けなくて、、、めちゃくちゃいいリクエストに気がつけなかった田中悲しいです、、 (2021年8月13日 18時) (レス) id: c5526f2e67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：田中
| 作成日時：2021年7月10日 0時
