社畜と飼い主 ２

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楽しい1日を過ごしたあとは、地獄のお仕事。

昨日はコンサート映像を見てご飯を食べて、って幸せだった。

なのに今日は意味わからないくらいの仕事の量。

早退もしたし休んだし、そりゃ多いんだけどこれはないよ。




『 ……はぁ、』

「 あれ、元気ないね、Aくん 」

『 ……シウくん 』




お昼休みに机で項垂れてたらシウくんがきた。

恋人さんと幸せなシウくん。

僕はジミンさんと恋人になれないのに。

あ〜、だめだめ。

仕事の量多すぎてネガティブになってる。




「 最近チミさんとはどうなの 」

『 …………好きになった 』

「 え、」

『 ………………好きだけど、付き合えない 』




ぽかん、と口を開けて情けない顔で僕を見てくるシウくん。

何その顔。

なんで僕が悩んでることをドンピシャで聞いてくるの。

もやもやが、ひろがる。

シウくんは未だにジミンさんだって分かってないし、相談もできないよ。




「 …え、まって、一緒に住んでるのになんで付き合えないの、」

『 一緒に住んでるだけで付き合えるわけないでしょ、！』




もう、ばかばか。

一緒に住んでて付き合えるなら、もつ付き合ってるよ。

それにジミンさん、アイドルだし。

というか、シウくんめちゃくちゃ僕の心えぐってくる。

びっくりしてるのはわかるけど、僕すごく心が痛いよ、シウくん。




「 ……そっかぁ、好きになったのかぁ、」

『 ………うん、』

「 いつでも相談乗るよ、」

『 …うん、ありがと、』




あんなに僕の心えぐってきたのに、今度は優しいシウくん。

いや、僕が勝手に傷ついてただけだからシウくんは悪くないんだけど。




「 とりあえず今日飲みに行こうよ 」

『 それは無理 』

「 いや即答 」

『 この仕事の量見て飲み誘えるシウくんがすごい 』

「 はは、ごめん 」




僕の机の脇には大量に残ってる仕事の書類。

これでも午前中で半分は終わらせたんだよ。

だけどまだまだ残ってる。

本当に嫌だ。




「 じゃあ、飲みはまた今度誘うわ 」

『 うん、ごめんね 』

「 大丈夫！Aくんは仕事と恋愛頑張って 」

『 うん、ありがと、』




僕の頭をぽんぽんとして明るい笑顔を見せて、僕の部署から出ていく。

こういうところがモテるんだろうな、シウくん。

なんか、羨ましいな。

シウくんみたいな性格だったら、ジミンさんと付き合えるのかな。

でも、ジミンさんは僕の性格好きって言ってくれるし。

ああ、もう、わかんない。



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