社畜と飼い主

06 ページ6

.



髪を洗われて、体を洗われて、ジミンさんに抱っこされて湯船につかってる。

アイドルにえっちなことされて、そのあとも全部やってもらっちゃって、僕いつかバチが当たりそう。




「 あ〜、ここもつるつるだし可愛い 」

『 …どこ触ってんですか 』

「 僕はアイドルだから脱毛したけど、Aくんも脱毛したの？」

『 ………邪魔だったから、』




本当なら毛があるところをさわさわ触られて少しくすぐったい。

でも後ろからジミンさんの楽しそうな声が聞こえてくるから何も言わない。

聞かれたことに答えるだけ。




「 ご飯なに食べよっか 」

『 …ジミンさんが食べたいの 』

「 じゃあ、スンデとキムチチゲ頼む 」




お昼ご飯にしてはちょっと遅いけど、ゆっくりご飯が食べれそうで嬉しい。

会社にいたら急いで食べなきゃいけないし、休みの日なんて寝てたいからお昼なんて食べないし。




「 Aくんはちょっと細すぎるからたくさん食べないとね 」

『 …食べる時間なくて、』

「 はは、流石ブラック企業に務めてるだけあるね 」




楽しそうに笑ってるジミンさん。

全然楽しくないよ、しんどいだけだよ。

アイドルと比べたら楽なのかもしれないけどさ。




「 そろそろあがろっか 」

『 はい、…っわ、！』

「 本当めちゃくちゃ軽いね 」




またジミンさんに体を持ち上げられてお風呂場から出る。

軽々と持ち上げられるから少し恥ずかしい。




「 はい、体拭いてこの服着て、」

『 わ、っわ、』

「 じゃあリビングのソファーで待っててね 」




あっという間に服を着せられておでこにちゅってされて、背中を押される。

もう僕赤ちゃんみたいじゃん。

ぱんつは新品の履かせられて、ジミンさんのTシャツ着せられて、僕の服どこいった。

てかズボン履いちゃだめなの？




『 あの、』

「 ん？」

『 ズボンは、？』




上半身だけはだかで髪を拭いてるジミンさんに聞いてみる。

そしたら、にまって笑って僕を見てきた。




「 僕の履いてもそのウエストじゃずり落ちちゃうでしょ 」

『 いや僕のは！？ 』

「 洗濯機 」




そんなに、にこにこしながら言わないでよ！

もう仕方ないからズボンは諦めます。




「 ほら、髪乾かすからソファーで待ってて 」

『 …はい、』




大人しくリビングに向かう。

もしかして僕ジミンさんと一緒に住むって選択間違えたんじゃない？

これからもこうなる気がする。



.

07→←05 ※

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す