社畜と飼い主

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お風呂であんなことをしたからすっかりのぼせてしまった僕。

ふかふかのベッドにぱんつだけ履いて寝転がってる。

首の後ろとおでこには冷えピタが貼ってあって、子どもみたいでちょっと恥ずかしい。




「 ごめんね、いきなり無理させちゃった 」

『 だいじょうぶです 』

「 水持ってきたよ、起きれる？」




ジミンさんがペットボトルを片手に部屋に入ってきて、僕の体を支えて、体を起こすのを手伝ってくれる。

そういえば髪乾かしてない。

ベッド濡れちゃったの申し訳ないな。

高そうなのに。




「 はい、ゆっくり飲んでね 」

『 ありがとうございます 』




水を受け取ってひとくち飲むとすごい美味しかった。

のぼせて喉乾いてたから、めちゃくちゃ美味しい。

ただの水なのにね。




「 髪冷たい風で乾かそうね 」

『 僕まだ動けないから、先にジミンさん乾かしてください 』

「 風邪ひいちゃうでしょ、僕がやってあげるから 」




優しく笑って僕の頭を撫でてからドライヤーを取りに行ったジミンさん。

ジミンさんも風邪ひいちゃうかもしれないのに。

それに、ジミンさんの方が風邪ひいちゃだめじゃん。

歌うのに喉大事だし、ダンスするのに体だるかったらだめだし。

なによりファンが心配しちゃう。

やっぱり先にジミンさんから乾かしてもらおう。




「 もってきたよ〜 」

『 あの、やっぱりジミンさんが先に、』

「 いいから、僕は僕のペットを大事にしたいの 」

『 ……ありがとうございます 』




ドライヤーがついて、冷たい風が頭に当たる。

火照ってた体が冷えてきて気持ちい。




「 そういえば明日はお仕事？」

『 ………仕事です 』

「 うわ、一気に元気なくなるじゃん 」




この2日間の休みが幸せすぎて明日のことなんて忘れてた。

どうしよう、いつも以上に行きたくない。

こんなに休みが充実したことなんてなかったから本当に行きたくない。




「 何時起き？」

『 っ、…ごじはん 』

「 ふふ、僕もそのくらいだからご飯作ってあげるね 」

『 っ、う〜、ありがとうございます、っ 』

「 あれ、また泣いてる？」




髪が乾いてドライヤーが止まった。

仕事に行きたくなくてぐすぐす泣いてたのがバレちゃった。




「 あ〜、泣いたらまた喉乾いちゃうよ 」

『 いきたくない〜、っ、』




ぎゅうとジミンさんが抱きしめてくれて、僕は強くしがみつく。

本当に行きたくない。

ジミンさんと離れたくない。



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