彼氏大好き症候群

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「 そういえば、なんで悲しい顔して帰ってきたの？」




テヒョンイヒョンとふたりで湯船に入ってたら急に聞かれた。

一瞬だったからひょんにバレてないと思ってたのに、バレてたみたい。

部活で落ち込んでたの、ちょっと恥ずかしいから言いたくないなぁ。




『 …ん〜、？』

「 誤魔化さないで！」

『 …………ひょんと会えなくて寂しかったし、部活うまくいかなくて、』




やっぱり僕はひょんに隠し事なんかできないや。

ほっぺ膨らませて見つめられたら言っちゃうよ。




「 これからは少しお仕事落ち着くから、たくさん会えるよ 」

『 んふふ、うれしい 』

「 俺も嬉しい 」




ほっぺを包まれておでこをこつんと合わせられる。

そしてすぐにちゅって優しくキスされて、口を四角にしてひょんは笑う。

久しぶりに見たなぁ、その可愛い笑顔。




「 あとは、部活かぁ 」

『 部活は、僕が下手くそなだけだから、』

「 そんなことないでしょ、練習頑張ってるの知ってるよ 」

『 でも怪我ばっかりでチームメイトに迷惑かけてばっかり 』




練習しても必ず上手くなるわけじゃないし、大事な大会前に怪我したのは僕だ。

それで練習参加できなくて、やっと参加できたと想ったら上手くいかなくて落ち込んで。

ただの自業自得。




「 …Aちゃん、」

『 ふふ、ひょん、僕は大丈夫だよ 』

「 ………またAの気持ち教えてくれないの？ 」

『 ………、』

「 迷惑、ってそれ本当にチームメイトは思ってるの？」




さっきまでの笑顔はなくなって、真剣な顔で見つめられる。

この前、ひょんに僕が思ってること隠しすぎて喧嘩みたいになったばっかりなのに。

また同じようなことしちゃった。

さっき、ひょんには隠し事できないって思ったばっかりなのに。




「 A、」

『 ………おふろ、でる 』

「 …そうだね、」




浴槽から出て急いで体を拭く。

ねぇ、なんでひょんがそんなに悲しそうな顔するの。

服着て髪乾かしたらちゃんと話すから、そんな顔しないで。

僕のせいだってわかるけど、その顔は嫌だ。




「 おいで、髪乾かしてあげる、」

『 …ん、』




ひょんの顔を見れないまま近くに行って髪を乾かしてもらう。

あんなに悲しい顔してたのに髪乾かしてくれるの優しいな。

なんか最近、泣いてばっかりだな、僕。

また涙出てきちゃった。



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