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−今日は良い天気だったよ、君のいる場所はどうだろうか…晴天を願うよ

あぁ天元、私は君が好きだ。好きだよ天元。君がお嫁さんを三人とると言う話を聞いた時は、もう胸が張り裂けそうだった。何故私じゃないのかと、何故私を選んでくれないのかと、薄汚い気持ちで一杯だった。少しばかり、君の妻になるであろう三人を妬ましく思ってしまった。申し訳ない。君に、彼女らに、何の罪もないと言うのにね

天元、もしも私が君にもっと早く之を伝えていれば、君は、私を特別な存在にしてくれていたかい?

君の、たった一人の妻に、なれていただろうか

何て、之は貰い手のいない女の寂しい独り言だと思っておくれよ

幸せになってくれ

幸せにしてくれ、彼女達を

幸せにして貰ってくれ、彼女達に

きっと其れは、私には出来ない事だ

天元、君は私の、大切な幼馴染みだよ

これからもどうか私を、君のたった一人の特別な幼馴染みとして、いさせて欲しいな

それじゃあ、身体には気を付けてね

君の武運を祈るよ


終わり

それ以降は、何も書かれていない

俺は、便箋を破いた

さっきまで読んでいたものも、全部、全部破り捨て、宙に投げた

バラバラと落ちる欠片同様、俺の目からは涙が零れ落ちる

どうしようもなく、虚しい

ああ、ああ、この気持ちは、どうすれば収まる、どうしたら無くなる、どうすれば、どうすれば…この涙は、止まることを覚える


「手紙だろ、送れよ、俺に、俺に送れよ」


もう読めない手紙の欠片が、俺の胸を締める


「こんな場所に、置いとくんじゃねえよ、もっと、もっと早く、俺に之を送れよ」


あわよくば、口で、お前の口で言って欲しかった

一度お前の言葉を止めた俺が言える事じゃないのは分かっている

分かっている、分かっているけども


「馬鹿野郎、馬鹿野郎、馬鹿野郎が」


お前は、ずっと、俺の特別だった

それは、きっとこれからも変わらない

変わりたくない、変わらせたくない


−いつか、いつか君の素敵な人生の話を…私に聞かせておくれ


「何で、何で死んだ…なあ、何でだ」


ああ、愛しい彼女よ

お前は、今日も俺を縛る

俺の心に居座るお前は、俺の気持ちを握って離さない


「俺は、お前を」


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設定タグ:鬼滅の刃 , 宇髄天元   
作品ジャンル:アニメ
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千聖(プロフ) - 目から鼻水?が出てきてやばいです (2月26日 1時) (レス) @page14 id: 1899f7b5ef (このIDを非表示/違反報告)
美園 - 感動しました。涙めちゃででやばいぐらいでした。ありがとうございます。 (2022年8月13日 16時) (レス) @page14 id: d0751a4b5d (このIDを非表示/違反報告)
- 泣きました、ありがとうございました。 (2022年1月23日 19時) (レス) @page14 id: aef1afb3d8 (このIDを非表示/違反報告)
はく(プロフ) - 天元さん、、やっぱ嫁の人数増やそう、、?ちょっと目から汁が、、、アアアッ (2021年11月20日 2時) (レス) @page14 id: 480d828c8e (このIDを非表示/違反報告)
れな - めちゃくちゃ感動しました。涙が溢れてもうやばかったです (2020年12月29日 20時) (レス) id: 75a44e24da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:C吉 | 作成日時:2019年9月24日 0時

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