第四話 ページ6
-
兄上が任務に出て早一週間が経ち、今日も変わらずの夜時を過ごしていた
「須磨姉上、これどうしますか?」
「え!!あっ、えっとね、えっと……えーっと……」
「それはあっちでいいわよA。このバカ女!ちゃんとしなさいよ!」
まきを姉上がベシッと効果音付きで須磨姉上を叩き、よろけた須磨姉上が今度はベチャッという効果音付きで床に倒れ込む
それを目の前にした私は、持っていた茶菓子を慌てて台の上に乗せ、須磨姉上を起き上がらせる作業に入った
腕を引っ張り背中を支え立ち上がらせようとするも、須磨姉上は重力の赴くままに床にへたっている
「うえええぇえぇんまきをさんが殴るうぅううう!!」
「殴っ…!ちょっと叩いただけじゃない!大袈裟なのよアンタは!」
「ふ、二人共…落ち着きましょう?ね、ね?」
「ほらAが困っちゃってるじゃない!」
「元はと言えばまきをさんが殴るからじゃないですかあ!!Aちゃんごめんねええええ!!」
「もっと言えばアンタがちゃんとしてれば大丈夫な訳でしょ?!」
「あああああの、もっと言えば私がちゃんと自己判断出来てれば良かった訳であって!!御二方は悪くありませんから!ね!須磨姉上泣かないで下さい!まきを姉上も怒らないで、ね!」
今にも取っ組み合いの喧嘩が始まりそうな二人の間に割り込みそう宥めるも、当の本人たちは未だに収まっていない様子だった
雛鶴姉上…早く、早くお風呂掃除から戻って下さいいぃいい……
「うああぁあああぁぁあん!まきをさんのバカアアァアア!!」
「んなっ!」
「ええええええどうしたんですか二人共?!何で今日そんなに機嫌が悪いんですか?!あっ、ま、待って下さいまきを姉上待って下さい拳を、拳を下ろして下さ」
「…何してんだ」
久しぶりに耳に届く声に、私は勢い良く首を振る
音の発信源である縁側に目を向ければ、そこにはこちらを目を見開きながら見つめる兄上の姿があった
一気に安堵感が押し寄せる
「あ、あにう」
「何やってんだって言ってんだ」
気付けば兄上は、二人の姉上の腕を掴んでいた
678人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Tomoka(プロフ) - 焦らしプレイだと?!グッ気になって毎日見てしまうぅぅぅぅ (2019年12月9日 23時) (レス) id: 902956a03c (このIDを非表示/違反報告)
2代目蒼桜 - 焦らしプレイなんて...嫌いじゃないわ!!! (2019年9月26日 18時) (レス) id: 3b6c9a1b80 (このIDを非表示/違反報告)
マモル(プロフ) - え、バチくそ気になるとこで「続く」だと?あぁん、、焦らすなんて、、、好きです← 続きが気になる終わり方最高。待ってる。 (2019年9月23日 23時) (レス) id: 58a48f54b9 (このIDを非表示/違反報告)
C吉(プロフ) - (´・ω・`)さん» コメントありがとうございます!!ほわほわさせんじゃねえ!!とか返したい所ですが、立場が違いましたね…ほわほわして下さって嬉しいです!!これからもほわほわして頂けるように頑張りますね!!本当にありがとうございます!! (2019年9月23日 14時) (レス) id: a20b0a3c58 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - ほわほわする… (2019年9月17日 20時) (レス) id: 03f6bf06e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:C吉 | 作成日時:2019年9月16日 17時