36.お前たちの青い世界を俺が護ろう｡ ページ42
古びた報告書を何度も見返しながらエンデヴァー
もとい…轟炎司は大きく息を吐いた｡
ホークスからるいが行方不明になったという知らせを聞きつけ､彼はすぐに手元に来ていた仕事を片付けて福岡へと新幹線で向かっていた｡
｢もう､18年か……｣
18年前｡あの日の出来事は未だ鮮明に脳裏に焼き付いている｡応援要請を受け､いち早く現場に駆けつけたときにはこの目を疑わずにはいられなかった｡
何十人ものヒーローたちは皆､力無くあちらこちらに倒れており､その場一面に巨大なクレーターがいくつもつくられ､付近の建物もほとんど倒壊していた｡
まさに､地獄絵図｡
まるで大災害にでもみまわれたような有様｡
その地獄絵図の中心に､彼女はいた｡
首には錆び付いた鉄の首輪｡棒のように細い手足にもその小さな身体には不釣り合いな鉄の枷｡ボロきれのような服から覗く病的なほど白い肌は痛ましい傷と痣だらけ｡
信じられなかった｡
本当に､小さな少女だったのだ｡
まだ年端もいかない､幼い､子ども｡
彼女から､目が離せなくなった｡
その姿が娘の冬美と重なって｡
あんなにも､身体の芯が底から冷えたのは初めてだった｡
ブーッ､ブーッ
炎司はスマホの着信のバイブ音で物思いから覚めた｡スマホを取り出し､画面をタップすると耳へと傾ける｡
｢どうした｣
『何度もかけてすんません､エンデヴァーさん｡
今どこら付近います？』
｢ちょうど､✕✕✕を過ぎたところだ｣
『なるほど､わかりました｡こっちについたら
駅付近にチーム組んだ他のヒーローがいると思うんでその人たちと合流してもらえませんか？
俺が集めた情報の詳細はそのチームに送るんで』
｢わかった｡…貴様はどうするつもりだ？｣
『俺はもちろん単独で｡皆さんと一緒じゃあまりにも遅すぎます』
｢って皆さんにも言ったら睨まれました｣と若いヒーローは乾いた声で笑った｡携帯越しに風の音が聴こえる｡おそらく彼は今､空の上なのだろう｡
｢おい｣
『はい？どうしました？』
やはり､��2ヒーローといえども…まだまだ若いな｡
炎司はいつもの数倍口数の少ない青年に言い聞かせた｡
｢焦りは禁物だ｡だが､俺がそちらに到着するまで
にはある程度情報を協力を仰いだヒーローたちに回しておけ｡……もう2日目だ｡今夜中に救い出すぞ｣
『！……当然です｡お任せを』
だが､彼もやはり��2ヒーロー｡
“速すぎる男”の名は伊達ではない｡
エンデヴァーは鋭い瞳を再び窓の外に向けた｡
番外編02.私じゃなかったらきっとキミは食べられてた｡→←番外編01.これは不可抗力｡のはず｡
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ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» 感想ありがとうございます｡そう言って頂けてとても嬉しいです！これからもリク募集しておりますので､じゃんじゃんリクエストして頂けると嬉しいです！ (2019年4月23日 1時) (
レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
花子くん - 番外編感想 私「あぇんnうへぁょwおーーーーー！！！」 兄「何声にならん叫び発しとんの」 最高ですか。いやもうこのホークス見れたら学年主任の説教2時間聞いてもいいですわ。 (2019年4月22日 22時) (レス) id: b5e6e0e7af (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» リクエストありがとうございます！書かせていただきました｡楽しんでもらえると嬉しいです｡これからもリクエスト待っております！ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
花子くん - リクです！ カラオケで、ホークスとカゲロウちゃんをなんかいい感じにしてほしいでっす！！！ ……意味わからんくてすんません (2019年4月20日 11時) (レス) id: b5e6e0e7af (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» そう言ってもらえてとても嬉しいです｡いつでもリクエストお待ちしております！ (2019年4月14日 1時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハイイロ | 作成日時：2019年3月12日 20時
