20.口約束の｢またね｣だけでも欲しい､欲張りな僕 ページ23
そうして､ほろ酔い程度に私たちは店を出て
帰路につく｡少し冷たい夜風に当たって酔いを冷ましながら二人並んでしばらく歩いた｡
｢別に送ってくれなくてもいいのに｡
私これでもヒーローなんだから｣
｢いーえ｡るいさんみたいな人でも
一応女性ですから｣
｢言葉の端々に悪意があるな〜｣
酔いがさめたのだろうか｡ホークスのさっきまでの砕けた口調はいつも通りに戻っている｡
少しだけ､惜しいなと思ったり｡
｢俺ね､こーゆー風にプライベートで誰かと
飲んだの初めてなんですよ｣
｢え！そうなの？まぁ��2ヒーローともなれば
忙しいだろうけど……たまには息抜きくらい
しなよ？｣
｢はい｡だからありがとうございます､るいさん｡
すごい楽しかったです｣
｢そう？お気に召してなにより｣
そうやって喋りながら歩いている内に､案外すぐ
自宅の前へとたどり着いた｡
自宅と言ってもどこにでもある普通の二階建てのアパートで私が住むのは二階の角部屋｡
アパートの前まで来ると､私は少し後ろにいたホークスを振り返って送ってくれたお礼を言う｡
｢今日は忙しい中付き合ってくれてありがとう｡
しかもここまで送ってもらっちゃって｣
｢いえいえ｡こちらこそ､いいお店に誘って
くださってありがとうございました｣
｢あ､そうだ｡チームアップの要請とかなら
事務所通さなくても私に直接連絡してくれても
いいから｡何かあったら連絡して？｣
｢ほんとですか？助かります｣
｢うん｡それじゃ､今日はほんとにありがと｡
ホテルまで…あ､飲酒飛行はダメ､絶対｣
｢あはは､わかってますって｣
｢よし｡ホテルまで気をつけて？
じゃおやすみ！｣
｢はーい､おやすみなさい｣
私は軽く手を振ってくれるホークスに手を振り返すと､アパートの階段をのぼり､自分の部屋の鍵をあけた｡
そして､ドアを開けて中に入ろうとした時｡
｢あの！｣
下からホークスの声が聴こえて､私は何か忘れ物でもしたかなと思いながら通路の柵に手をかけて
下を見下ろす｡
闇の中にうっすらと彼の姿が見えた｡
｢あの､またご飯誘ってくれます？｣
彼の顔は見えない｡
だけど私は反射的に答えていた｡
｢当然｡これからはしつこく誘ってくから
覚悟しといてよ？｣
｢……はははっ､それはちょっとやだなぁ｣
あなたの前だとすぐ酔ってしまうし｡
あなたの前だと言うつもりのなかった言葉が
すぐに零れてしまうから｡
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ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» 感想ありがとうございます｡そう言って頂けてとても嬉しいです！これからもリク募集しておりますので､じゃんじゃんリクエストして頂けると嬉しいです！ (2019年4月23日 1時) (
レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
花子くん - 番外編感想 私「あぇんnうへぁょwおーーーーー！！！」 兄「何声にならん叫び発しとんの」 最高ですか。いやもうこのホークス見れたら学年主任の説教2時間聞いてもいいですわ。 (2019年4月22日 22時) (レス) id: b5e6e0e7af (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» リクエストありがとうございます！書かせていただきました｡楽しんでもらえると嬉しいです｡これからもリクエスト待っております！ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
花子くん - リクです！ カラオケで、ホークスとカゲロウちゃんをなんかいい感じにしてほしいでっす！！！ ……意味わからんくてすんません (2019年4月20日 11時) (レス) id: b5e6e0e7af (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» そう言ってもらえてとても嬉しいです｡いつでもリクエストお待ちしております！ (2019年4月14日 1時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハイイロ | 作成日時：2019年3月12日 20時
