01.気に食わない男 ページ3
｢どういうつもりだ小僧｣
｢いやーゴメーワクオカケシャーシタ｣
ふと､聞き慣れた唸るような低音の声と
ふざけたような軽い笑い声が聴こえた｡
上司を探していた私は迷わず声が聴こえた方へと
足を進める｡
そこへ近づくにつれて体感温度が上昇したように
感じられるので間違いない｡
角を曲がろうとしたところで目的の上司に
出くわした｡
しかし彼は私には目もくれず速足で私が歩いてきた廊下の逆方向へと行ってしまう｡
｢あ､こんなところにいたんですか｡
……って､ちょっとエンデヴァーさん！？｣
｢そこの小僧の用件を聞いておけ｡
俺は先に外に出ている｡さっさと済ませて来い｣
そう言い残して､私と彼いわく小僧……ホークスが
取り残された｡
……さっそくさっきの嵐の中心人物と2人きり｡
さすがの私も戸惑いを隠せない｡
とりあえず顔に出ないようにしよう､顔に｡
｢あはは､エンデヴァーさん行っちゃった｡
もーちょい話したかったんだけどなぁ｡
そんで､あなたはー……サイドキックさん？｣
｢……あ､はい｡そうです｡えっと､エンデヴァーへのご要件とは何でしょう？
代わりに私が承っておきます｣
｢あ､そうです？助かります｣
どうやらホークスはエンデヴァーとのチームアップがお望みらしい｡
私はホークスからのチームアップ要請の大まかな
内容をメモする｡
｢えーっと､あとエンデヴァーさんの事務所の
連絡先とか教えてもらえます？｣
｢わかりました｡……私の名刺でもよろしいですか？｣
｢全然おっけーです｡ありがとうございます｣
『エンデヴァー事務所秘書兼サイドキック
ヒーロー “カゲロウ”』
そう書かれた名刺をホークスに手渡す｡
名刺を受け取ると彼はゴーグルを外して何やらマジマジとそれと私を見比べはじめた｡
｢ほー｣
｢…………｡｣
……なんだこれ居心地悪｡
というか初対面の人間をよくもこうマジマジと
見てられるな｡
やっぱこの男､何だか気に食わないなぁ｡
私は引き攣りそうになる顔に何とか力を入れて
無表情を保つ｡
｢あなたって､もしかして
エンデヴァーさんに惚れてます？｣
｢は…………あぁ？｣
私の顔はこの瞬間に大いに歪み､引きつった｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 350人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» 感想ありがとうございます｡そう言って頂けてとても嬉しいです！これからもリク募集しておりますので､じゃんじゃんリクエストして頂けると嬉しいです！ (2019年4月23日 1時) (
レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
花子くん - 番外編感想 私「あぇんnうへぁょwおーーーーー！！！」 兄「何声にならん叫び発しとんの」 最高ですか。いやもうこのホークス見れたら学年主任の説教2時間聞いてもいいですわ。 (2019年4月22日 22時) (レス) id: b5e6e0e7af (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» リクエストありがとうございます！書かせていただきました｡楽しんでもらえると嬉しいです｡これからもリクエスト待っております！ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
花子くん - リクです！ カラオケで、ホークスとカゲロウちゃんをなんかいい感じにしてほしいでっす！！！ ……意味わからんくてすんません (2019年4月20日 11時) (レス) id: b5e6e0e7af (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 花子くんさん» そう言ってもらえてとても嬉しいです｡いつでもリクエストお待ちしております！ (2019年4月14日 1時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハイイロ | 作成日時：2019年3月12日 20時
